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草加/世界で躍動 悲願の優勝

草加・キッズチアダンス WINGFLAP

 草加市を中心に活動するキッズチアダンスチーム「WINGFLAP(ウイングフラップ)」が今年4月、米フロリダ州のディズニーワールドで開催された、IASF(国際オールスターチア協会)主催の「チアリーディング・アンド・ダンス・ワールズ」の「インターナショナル・ジュニア・ダンス部門」で見事、優勝した。チームは2012年、14年の大会にも出場したが、あと一歩及ばず、3位入賞がこれまでの最高順位。メンバーや関係者は「ついに世界の厚い壁を破って優勝することができた」と喜びをかみしめている。

山川市長に優勝報告をした「WINGFLAP」のメンバー

「貴重すぎる経験に感謝」

 チームは昨年11月、東京・渋谷の東京体育館で行われた国内大会「オール・ジャパン・チアダンス・チャンピオンシップ」で決勝戦まで勝ち進んだが、惜しくも僅差で逆転負けした。レベルをもう一段上げないとトップにはなれないと、ダンスの一部を高難度の振り付けに変更し、猛練習を重ねてきた。
 その結果、今年3月24日に千葉市の幕張メッセで行われた全国選手権大会「USAオールスターナショナルズ2024」の「ジュニア・ポン部門・スモールC」で優勝し、雪辱を果たした。同時に世界大会への出場資格を得た。

 世界大会は、全米のチアリーディング・ダンスの大会を勝ち抜いた強豪チームと、世界40か国のクラブチーム代表計4000人以上が集結し、技術を競うクラブチームの世界選手権大会。しかし、演技時間はわずか2分。また、参加部門の関係から、同じメンバー、同じ曲、同じ振りで踊れる最後の大舞台となった。

高橋副市長(前列左端)や保護者らも加わり記念撮影

 メンバーは緊張の中、全力を振り絞り、笑顔で今見せられる最高の演技をやり切った。そして優勝のコール――「最初は緊張したが、世界一に選ばれた時は本当にうれしかった」「多くの人が応援メッセージを寄せてくれたり、応援エリアに来て温かい声援を送ってくれたりした」「最高に楽しめた2分間。貴重すぎる経験だった」とメンバーたちは優勝の瞬間を振り返る。さらに、「世界一になれたのは、市内で活動し、公共施設などを使わせてもらって練習できたから」と感謝を表した。同行した保護者らも「夢の舞台で踊っている姿を見て、涙が止まらなかった」と話した。

 6月13日には、大会出場メンバーやその保護者らが同市の山川百合子市長を表敬訪問し、優勝を報告。大会のダンスの動画を見せた。山川市長は「大事な時期に鍛錬を積み重ねた成長が今回の結果につながった。草加市の子どもたちに夢や希望を与えてくれた。市にとってもありがたいこと」と賛辞を贈っていた。

喜びを市長に報告

 大会に参加したメンバーと感想は次の通り。
 藤田芽依奈さん(13)(草加市立新栄中2年)
  「緊張や不安もあったが、舞台に立ったら忘れて楽しむことができた」
 村上結惟さん(11)(同市立八幡小6年)
  「他国の人との交流がすごく楽しかった」
 布施樹奈さん(15)(浦和学院高1年)
  「チアを始めた時から目指した舞台。卒業してもチアは続けていく」
 長田唯杏さん(15)(同)
  「演技を見てくれている人の、素直な反応が自分たちの力になった」
 芝田周和君(14)(草加市立新栄中3年)
  「勝負の世界ではあるが、チア同士のつながりを感じた」
 栃久保ゆうなさん(14)(同市立花栗中3年)
  「チームグッズを交換し合うなど、各国の人たちと交流を深めることができた」
 池澤美音さん(12)(同市立瀬崎中1年)
  「支えてくれた人のおかげで小さい頃からの夢がかなった」
 小島みなみさん(11)(久喜市立桜田小6年)
  「外国の人たちは大きくプレッシャーもあったが、楽しく演技ができた」
 小島心さん(15)(久喜市立鷲宮東中3年)
  「憧れていた世界の舞台で戦えて、とても心に残った」