松伏で20日 担い手確保にフェア 減便や廃線 地域に影響
全国的に運転手不足が広がる中、越谷市と松伏町のバス、タクシー業界が人材を確保するため、20日に県営まつぶし緑の丘公園で「担い手確保フェア2024」を開く。子どもから大人まで幅広い世代に仕事内容を知ってもらい、担い手になってもらうのが狙いだ。
昨年はタクシー会社の説明会が2回行われた。今年は初めてバス会社が加わった。主催は、県乗用自動車協会東部支部中央ハイタク協議会、越谷市路線バス活性化促進協議会、越谷市、松伏町。地元のバス会社3社、タクシー会社8社が集結する。
大人に対しては「運転手の魅力を発信する動画」の上映や個別相談会を行う。子どもにも興味を持ってもらおうと、公園にバスを乗り入れ、「バスの乗り方教室」や運転席での記念撮影を行う。参加無料。運
転手不足は大きな社会問題となっている。バス業界では、運転手の不足数が2023年の1万人から30年には3万6000人に急増すると試算。人材不足は勤務者への負担増や退職者の増加を招き、さらに減便や廃線で地域住民の足に大きな影響を及ぼす恐れがある。各社は募集の幅を女性や60歳以上の優良ドライバーまで広げてきた。一部のタクシー会社は「お客さんとコミュニケーションが取れて、日本語を障害なく話せれば、外国人の登用も」というが、それでも人材が集まらない現状だ。
原因の一つは少子高齢化。しかも、かつて運転手は子どものなりたい職業の上位だったが、今は人気が低迷している。長時間労働や深夜勤務で「重労働」のイメージがあるからだ。運転免許を取得する若者の減少も要因となっている。
ただ、見逃しているいい点もあるという。「安定した仕事」で「勤務時間が決まっている」ことだ。バスもタクシーも定時で上がれて予定が組みやすい。それに引かれて週3回、タクシー運転手をしている主婦もいるという。
「見た目ではわからない、いいところがたくさんある。そこを存分に見てほしい」と関係者は来場を期待している。
<問い合わせ>越谷市都市計画課☎︎963・9221