草加署が感謝状
草加警察署は10日、迷い人の発見・保護に功労があったとして、プロ注目の野球選手、日本ウェルネススポーツ大学1年生の辻口輝さん(18)に感謝状を贈呈した。
辻口さんは5月13日午前4時30分頃、八潮市伊勢野を散歩していると、正面からはだしで走ってくる4歳の女児を発見。雨なのに傘も差さず、「パパ、ママに会いたい」と泣き叫んでいる様子に、ただ事ではないと感じて声をかけた。寒さや不安で震える女児を抱きかかえ、自分のパーカを羽織らせた。家に送り届けようとしたが、女児も自分の家がどこかわからずにいたため、優しく声をかけながら近所の交番に向かった。交番が留守だったため交番から同署につながる電話で通報し、10分ほどして駆けつけた警察官に引き渡した。
女児の家族は起床後、女児の姿が見えないため、7時頃に警察に捜索願を出した。特徴などが女児と一致したため、家族に引き渡たされた。
同署の岩﨑英紀署長は「幼児を保護していただいたことで事件・事故を未然に防げ、大変ありがたい。素晴らしい活動だった」と謝辞を述べた。
辻口さんは「困っている人がいたら助けるのは当たり前。体が勝手に動いた」とし、「感謝されることは今後もしていきたい」と述べた。普段は大学の野球部寮で生活をしているが、この日は休みで帰省していて、迷子に遭遇した。
ブラジル人の父と日本人の母を持つ辻口さんは、身長193㌢、88㌔の投手で、プロ野球入りを目指している。右投げ右打ち、球速は最大140㌔、角度ある投球が持ち味という。