安心できる居場所作り
松伏町で2軒目の子ども食堂「めぐみのめぐり」が4月7日、オープンした。オーナーの丸尾めぐみさん(39)が3年かけて実現させた。初日は約90人の子どもたちがバイキングでお腹をいっぱいにしていた。
子ども食堂は、子どもが一人でも安心して利用できる、無料または低額の食堂。経済的な理由から十分な食事を取れなかったり、孤食を続けたりしている子どもを助け、居場所を作るのが目的だ。町内第1号は「友ちゃん食堂」(同町松伏2096の15=毎週土曜日開催=)。
丸尾さんは越谷市出身で、県立松伏高校を卒業。2021年1月に農家の倉庫をリノベーションして、オリーブ専門店兼レストラン「embrace olive(エンブレイス・オリーブ)」をオープンした。無農薬野菜と麹こうじを使った発酵ランチというこだわりのメニューを提供している。これまで、採れた野菜やリユース品を持ち寄る物々交換イベントや、お金を使わないゼロ円イベントなどの楽しい企画を行ってきた。
店が軌道に乗ったところで、この場所で子ども食堂をスタートさせた。シングルマザーで、2人の子どもを育てていることもあり、以前からの夢だった。「念願がかなった」と言う。
開催は毎月第1日曜日午前11時~午後5時。高校生までは無料、大人300円。店の利用者が1枚300円のチケットを購入して、ボックスに入れることで食材費などを寄付してもらう仕組みだ。
名称は、恵みを巡らせるようにつけた。「受けたものを回す」と丸尾さん。今年中に週1回、いずれは毎日やるのが目標だ。
<問い合わせ>子ども食堂「めぐみのめぐり」(松伏町大川戸937の1)☎︎090・3592・5008