越谷で大地震想定し訓練
大規模災害時に大量の帰宅困難者が発生する事態に備える「令和5年度帰宅困難者対策訓練」が17日、越谷市の新越谷・南越谷駅と越谷レイクタウン駅の2か所で行われた。
東日本大震災の際には公共交通機関が止まり、多くの人が徒歩で帰宅しようと道路にあふれたため、緊急車両の妨げになった。その教訓や首都直下地震への備えから、「新越谷駅・南越谷駅周辺帰宅困難者対策協議会」が主催し、県、市、鉄道事業者、警察、駅周辺の事業者が連携して、駅周辺の災害対応能力の向上と防災意識の高揚を図ることを目的に実施した。
訓練にはJR東日本南越谷駅の大島和幸駅長ら同社職員や、近隣の自治会、事業者などから27人が参加。駅長のあいさつの後、大地震が起きたとの想定で訓練がスタートした。最初は、地震発生時に身を守る「シェイクアウト訓練」で、「しゃがむ」「隠れる」「待つ」という3つの動作を確認した。「むやみに移動を開始しない」「自分の安全を確保すること」が重要という。続いて、駅利用者の保護、情報収集・伝達、避難誘導、一時滞在施設の開設・受け入れ、物資支給という流れで訓練を行った。
越谷レイクタウン駅では、「水辺のまちづくり館」に一時滞在施設が開設され、参加者は先導者に誘導されて駅から移動した。同館で帰宅困難者対策用のVTRを視聴した。
レイクタウン北自治区から参加した50代の男性は、「毎年参加しているが、毎回気を引き締められるので良い」。
大相模地区南なん百ど自治会から参加した会田正秀さん(63)は、「訓練が生きる場合があるので、こういう取り組みは良い」と話していた。