症状緩和の方法さまざま 女性特有の健康課題
「月経と仲良くお付き合いしてますか?」をテーマに、女性特有の健康課題について理解を深める講座が、越谷市大沢の同市男女共同参画支援センター「ほっと越谷」で行われ、30~50代の女性8人が参加した。医療用薬品・機器を販売する(株)メディセオのウィメンズコーディネーター、亀下菜菜さんが月経の症状と対処法を話した。
生理痛は痛みの出方がさまざまだ。腹痛や腰痛、人によっては月経随伴症状やPMS(月経前症候群)で手術・通院が必要になる。経済産業省の調べによると、月経随伴症状による年間労働損失は4911億円にも上る。また、大塚製薬が実施している「女性の健康推進プロジェクト」の調べでは、PMSで退職を経験・検討した人は58%、昇進辞退の経験・検討は55%と半数を超え、女性が活躍する上で大きな障害になっている。
亀下さんは、対処法として大きく二つに分け、一つは医療機関の受診、もう一つは日常的な工夫で、バランスのいい食事や適度な運動、睡眠などを挙げた。
高校3年生と中学2年生の娘を持つ50代の女性は「これから受験する高3の娘は低容量ピルを実際に飲んでいる。生理中の受験とピルを飲んでの受験ではパフォーマンスが違う」と参加した。低用量ピルは避妊薬と見られがちだが、生理日の移動や症状緩和に効果がある。医療機関で必要と判断されれば処方箋をもらえ、中学生から服用している子もいる。「上手に付き合うことが重要」と亀下さんは言う。
後半は月経血コントロールヨガのインストラクター、宮嶋香織さんによるヨガ講習が約30分間行われた。宮嶋さんは「抱え込まず、人生を楽しんでいきましょう」と伝え、女性特有の肩こりや腰痛、身近な不調の緩和を中心に、手足や体全体を伸ばす動きを指導した。終盤は、参加者が2~3人で意見交換する時間が設けられた。産婦人科は産科が中心なので受診しづらいという意見も出され、対策としてオンライン診療などが挙げられた。
亀下さんは「つらい時は受診を。放置することで不妊症などの原因になる場合がある。がんの早期発見にもつながる」と話した。
「痛みは本人しか分からないと悩んでいる人が多かった。その中でヨガもできてよかった」と参加者の一人は話していた。
次回は27 日午前10時~正午、同会場、同内容で行われる。定員15人。
<申し込み>越谷市男女共同参画支援センター「ほっと越谷」☎970・7411。