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三郷市/小学生25人 影絵を披露

吹上小で保護者や地域住民に 題材は「地元に伝わる民話」

 三郷市立吹上小学校(駒井信一校長)で16日、3年生の有志25人が、同市戸ヶ崎地区などに伝わる民話「カッパと村人」「作蔵とうなぎ」の影絵を体育館で保護者や地域住民に披露した。

 今年10月からナレーションや照明、影絵を出す役割などの分担を子どもたち自身が決め、小道具も作成。授業中や授業時間外に練習を繰り返してきた。
 観劇した保護者らはスマートフォンなどで撮影。終了後には盛大な拍手を送り、「3年生らしい素晴らしい影絵だった」などと子どもたちに言葉をかけた。

ナレーションを担当した子どもたち
子どもたちが披露した同市戸ヶ崎地区に伝わる民話「カッパと村人」の影絵

 ナレーションを担当した木津凛香さん(9)は「ナレーションや影絵もうまくいって楽しかった」と笑顔。クラス担任の小櫃伸介教諭(28)は「子どもたちの自主性に任せ、口を出さなかった。芝居も大成功、すべて子どもたちの頑張りによるもの」と褒めた。

 来年1、2月にはクラス総勢35人で全校生徒の前で発表するほか、8月上旬には三郷市文化会館で行う「三郷の民話展」の中で影絵を披露するという。

 今回の影絵は、戸ヶ崎美郷町会の樋上潔さん(67)が同地区に伝わる民話を後世に伝えようと進めている事業の一環。樋上さんは同校3年生を対象とする「総合的な学習の時間」で、県家庭教育アドバイザーの増永早苗さん(57)とともに指導している。9年前から、同校に隣接する「吹上児童遊園」を「カッパ公園」と名付け、児童が制作したイラストや立体物などを展示してきた。2018年夏には同公園でカッパの好物とされるキュウリをメインにした「きゅうり祭り」も開催し、多くの子どもたちが参加するなど、地域と学校の一体感を大切にしている。

 駒井校長は「子どもたちが目的意識を持ち、表現できる場を提供してくれたことに感謝する」と述べた。
 樋上さんは「今回の出来は70点。8月に向けて改善点を指導していく」と話していた。