松伏初シクロクロス大会 2000人が熱狂
2023年シクロクロス全日本チャンピオン、織田聖選手(25)(弱虫ペダルサイクリングチーム所属)の地元・松伏町で10日、初の「松伏シクロクロス」が県営まつぶし緑の丘公園を舞台に開催された。織田選手自ら参加することで、約500人の大会参加者と観客計約2000人が集まり、大会は大盛況だった。
シクロクロスとは、自転車のオフロード競技で、2・5~3・5キロのコースを自転車に乗車・降車・担ぐなどしながら周回し、ゴールの順番や所要時間を競うもの。周回数は競技中に決定される。コースには柵や階段などの人工障害物が設けられ、必ず下車して自転車を担いで走るコースがあるのが特徴だ。
大会は松伏シクロクロス実行委員会が主催、松伏町教育委員会が後援した。
メインレースとなる「男子エリート1」には46人が出走。11周まで行われた。日の丸をあしらったナショナルチャンピオンジャージで織田選手が登場すると、地元町民から割れんばかりの大声援が送られた。レースは最終周回までもつれる大接戦に。最終コーナーで織田選手が逆転して、勝利を呼び込んだ。織田選手は初開催の地元レースでの優勝で故郷に錦を飾り、今後のレースと全日本選手権へ弾みをつけた。
コース設定は織田選手が世界選手権などで経験した海外のコースを基に監修。一周2・5キロ、標高20・5メートルの里山を生かしたダイナックなコースで、丘の上から市街が一望できるパノラマのロケーションにこだわった。
初の大会成功は、松伏町を全国へ発信する一助にもなった。
織田選手はまた、食品などの入手が困難な人に食材提供を行っている「フードパントリーまつぶし」への協力を、SNSを通じて、参加者や観客、フォロワーに呼びかけ。「松伏シクロクロス」のホームページでも発信し、多くの食材が持ち寄られた。提供した人たちには、織田選手のサイン入りポストカードが配布され、一緒に記念撮影をするシーンも見られた。食材は24日、必要としているひとり親家庭に配布される予定。