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越谷市/菓子店から名物市場に発展 てしごとめるかーと

仕掛け人は渡邊さん 地元作家と活躍の場生む

手作りの雑貨を販売する参加者らとワークショップを体験する来店者
手作りの雑貨を販売する参加者らとワークショップを体験する来店者

 越谷市袋山を中心に、手作り品やグルメの販売から子ども店長、占い専科までさまざまな内容で開催されているイベント「てしごとめるかーと『コツコツ』」が、来年1月で7年目に突入する。〝仕掛け人〟は同市袋山の菓子店経営、渡邊裕子さん(58)。自分の店で知り合いのハンドメイド作家の作品を展示したのがきっかけで、いつの間にか名物イベントに発展した。渡邊さんは「地元のお店やさまざまな活動をしている人たちと少し規模の大きなものを開けたら」と夢を膨らませている。

ひびのやの渡邊さん
ひびのやの渡邊さん

 今月7日、越谷市袋山連合自治会館で34回目の「てしごとめるかーと」が開かれ、24店舗が所狭しと並んだ。この日のテーマは「オトナ女子癒やしの日」。このテーマでの開催は10回目だ。

 多彩な手仕事集団

 お花の教室を目当てに来た仁和久美子さん(48)は「細かい作業は苦手だけど好き」と花飾り制作を楽しんでいた。15~20分で完成し、1000円前後の料金も魅力だという。
 子どもに服を作ってあげたくて独学で勉強した伊藤みどりさんは、子ども服販売店を出した。同時にパステル画のワークショップも開き、〝二刀流〟での参加。アクセサリー販売の田代綾さんは「作るのは好きだけど、作っても使い切れなくて……」と参加した。冬は黒めの服が多いから白が似合うと真珠のものを多く集め、つまみ細工のブローチなども並べた。
 お菓子では、渡邊さんが経営する焼き菓子と天然酵母パン専門のおやつ工房「ひびのや」のほか、米粉菓子「Lumiere(ルミエール)」など。お弁当は、創作イタリアン「ラ・グッチーニ」が特製ランチボックスと冷製パスタを販売。8月にオープンした「すぎのこカフェ」は発酵調味料を使った食材のランチボックスなどを並べ、人気だった。

 自ら運営し達成感

 イベントのきっかけは、渡さんが店を開いたことだった。最初の3か月が過ぎると開店祝儀も去って暇に。そこで、知り合ったばかりのハンドメイド作家たちと一緒に楽しい催しをしてお客さんを呼び込めないかと、2018年1月に1回目のイベントを開いた。「初めは売り上げ欲しさが理由だったが、回を重ねるうちにお客さまから『次はいつやるの?』と聞かれるようになった」と話す。「既存のイベントに出店すれば気楽だけど、それじゃ面白みがないというか、達成感がなくて」と笑う。

 毎回テーマが多彩

 現在は、同自治会館と同市恩間219の1にあるレンタルスペース「暮らしのアトリエJiu(ジウ)」を会場に、年に8~9回開催。テーマも、例えば子どもが主役の「子ども店長大活躍」、占いだけに特化した「占いの館慈雨」などバラエティーに富む。満月の日に開催した「今こ宵よい、満月」は月や星がテーマのハンドメイド品販売だった。「出店者が多く、お客さまにも人気があり、毎回好評なのがうれしい」と渡さん。今回もインスタグラ市恩間219の1にあるレンタルスペース「暮らしのアトリエJiu(ジウ)」を会場に、年に8~9回開催。テーマも、例えば子どもが主役の「子ども店長大活躍」、占いだけに特化した「占いの館慈雨」などバラエティーに富む。満月の日に開催した「今宵(こよい)、満月」は月や星がテーマのハンドメイド品販売だった。
 「出店者が多く、お客さまにも人気があり、毎回好評なのがうれしい」と渡さん。今回もインスタグラムと出店者が配るチラシのみの告知だったが、開店と同時に人が集まった。「コツコツ」やってきた日々のたまものだ。
 「楽しみにしてくれる方がいるのがやる気の源」と渡邊さんは話している。