県内少年野球の頂点を決める「第17回埼玉県読売少年野球ウィナーズカップ大会」(読売新聞東京本社、埼玉県連合読売会、埼玉県野球連盟主催)が18、19の両日、さいたま市の県営大宮公園野球場で開かれ、朝霞市の「ガッツナイン」が伊奈町の「小針ヤンキーズ」を9―5で破って初優勝した。
越谷市からは、2018年の前々回大会準優勝の「間久里スネークス」(読売杯彩南東部少年野球大会優勝)と、19年の前回大会優勝の「山野ガッツ」(東武よみうり新聞社旗争奪少年野球大会優勝)の2チームが出場したが、間久里は準決勝で小針に4―8で、山野は初戦でガッツナインに1―3で敗退した。
間久里 決勝進出逃す
▽準決勝(19日)
小針 112 40 8
間久里 010 12 4
(規則により5回終了)
(小)髙橋、楠―松浦、鷺谷
(間)髙久、石井、桒原、小渕、横井、梶原―小渕、渡辺
流れ呼べずミス
準決勝の第2試合、間久里は2点差で小針を追いかける二回裏、先頭の石井が中越え安打。一死後、小嶋が四球を選び、村上の左中間二塁打で1点を返した。
7点差となった四回裏には、代打・飯田が死球で出塁。二死後、土屋の左中間二塁打でホームを踏んだ。
五回裏には走者1人を置いて四番・渡辺が左越え2点本塁打を放ったが、反撃もここまでだった。
弓削(ゆげ)靖監督は「序盤に試合がどちらかに動き出す時に、流れを持ってこられなかった。シーソーをしている間にミスが出た」と反省の弁を口にした。一回には一死三塁からスクイズに失敗。二回にも送りバントが失敗した。
髙久幸宗主将(12)(桜井小6年)も「練習の成果を出せたところと出せなかったところがあった」と悔やんだ。
それでも弓削監督は「強力打線の小針に対して、投手陣がよく投げてくれた。5年生も来年に向けていい経験になったはず。しっかり練習して、また戻ってきたい」と述べた。
また、本塁打で一矢を報いた渡辺泰地選手(12)(平方小6年)は「狙っていた。ちょっと詰まったけど、入ると思った」と話していた。
▽1回戦(18日)
間久里(越谷)000 201 3
初雁(川越) 000 020 2
(間)石井、梶原、髙久、石井、小渕―小渕、渡辺
(初)武井、弓野―今村
これに先立ち、間久里は初日の第3試合で川越市の「初雁フェローズ」と対戦。四回表、四球の渡辺が盗塁と送りバントで三塁に進み、横井の左中間二塁打で先制点。さらに石井のスクイズで2点目を挙げた。
同点で迎えた六回表、敵失で出塁した横井がけん制悪送球の間に三塁まで進み、相手投手のボークで決勝点を挙げた。
山野 初戦突破ならず
▽1回戦(18日)
ガッツナイン(朝霞)000 102 3
山野ガッツ(越谷) 100 000 1
(ガ)藤本、赤澤―太田
(山)橋本、谷田部―赤松
打線つながらず
連覇を狙った山野ガッツだったが、奮闘むなしく初戦で姿を消した。
山野は一回裏、先頭・赤松が内野安打。二盗、三盗を決め、一死後、3番・吉田の三塁ゴロの間に先制点を挙げた。
その後も毎回のようにチャンスがあった。三回裏には、再び赤松が内野安打。けん制悪送球で三塁まで進み、さらに本塁を狙ったがはさまれた。もっとも惜しかったのは五回裏。先頭・田中が左前安打。代走・木下夏が送りバントと内野ゴロで三塁に。さらに連続四球で二死満塁としたが、後が続かなかった。
球に食らいついて前に転がす粘り強い打撃が持ち味の山野だが、この日は三振7と、打線がつながらなかった。
三ツ畑竜一監督(47)は「決してホームランを打つチームではないが、ボテボテでも内野ゴロにしてチャンスをつなげるのがうちの打線。だが、前にやれていたことが出来なかった。力が入ってしまったかもしれない」と振り返った。根本玖音(くおん)主将(12)(大相模小6年)は「チームバッティングが出来なかった。(追いつかれて)みんな、沈んじゃった」と悔しがった。
それでも三ツ畑監督は「立派に戦ってくれた。ここまで来られたのもみんなのおかげ」と選手たちをねぎらい、「調子のいい時と悪い時のタイミングがある。これも野球」と話していた。