「育児しやすい社会 実現を」
八潮市大瀬の子育て応援助産院「さら助産院」が10月31日、八潮メセナアネックスで、「子育てしやすい社会になってほしい」と願う親の言葉を議員に届ける「議員さんと育児を語る会」を開き、約20組の母子が参加した。平日だったためか、残念ながら父親の参加はなかった。
自民党で県議の白土幸仁政調会長、宇田川幸夫政調会長代理、逢澤圭一郎政調副会長、同党で八潮市議の篠原亮太総務会長の4人が出席し、集まった母親らの意見に耳を傾けた。
母親たちからは、「市に産婦人科の誘致を。施設がないならせめて産褥(さんじょく)入院ができる助成金を」「陣痛タクシーのエリアを拡大し、対象外がないようにして」「一時的に預かってもらえる保育所を増やしてほしい」といった出産に直接かかわる要望から、「初産の妊婦からすると、市が行うケア事業などは敷居が高すぎる」「育休を取りやすいような体制を築いて」などの体制整備に関わるもの、「男性が育児に関わりたくなるよう、父親に育児ケアなどに参加を促す政策を」など男性の育児参加に関するもの、さらには「赤ちゃんを連れてランチができるお店が少ない。子連れでも入りやすい施設を」といった意見などが出た
これに対し議員たちは、「市内の保育所をこの7年間で28施設増設、保育士も800人増員した」「男性向けの育児教育の充実を図る前に、父親の意見を直接聞いてみたい」「産婦人科用の土地の確保は出来ているが、誘致が難しい」などの意見を述べた。
「さら助産院」の直井亜紀院長は「男性が育児に参加できないのは女性側にも原因がある。母親が父親を過小評価しないで。失敗しながら成長していく」と、もっと父親に頼るよう勧める一方、「母親が社会に取り残されないよう、声を上げて自信につなげてもらいたい。子育て中の人たちが安心できる社会につながるといい」と話していた。