垣根越え、互いに刺激
三郷市立早稲田中学校(中村和美校長)の体育館で9日、学校と地域の連携を目的とした「第1回トークフォークダンス 大人としゃべり場」が行われ、同中3年生と地域住民ら大人各105人の計210人が約1時間30分にわたり楽しいおしゃべりを繰り広げた。
トークフォークダンスは、内側の円に大人が、外側の円に生徒が座り、1分程度の共通の質問に答えて互いの考えを共有していくもの。話し終えたら外側の人だけ左の席に移動し、フォークダンスのように相手を変えて対話する。
PTA会長、鏡宏美さん(46)の進行でスタート。まずウォーミングアップで「黄色くて辛い物は?」に大人も中学生も「辛子!」と答えるとハイタッチ。「自分の好きな食べ物は?」に、大人が「うちは農家で新米ができたので刺身で食べました」と話せば、中学生は「お母さんの唐揚げが大好き」などと、他愛ない話で盛り上がり、「1分じゃ足りない」などの声が上がっていた。
京都市の京都御池中学校で2004年から始まった「しゃべり場」が発祥。福岡県直方市の市民グループが「トークフォークダンス」と名前を変えて今に至るとされる。鏡会長が市立丹後小学校PTA会長時代の2018年、上尾市立瓦葺中学校のトークフォークダンスに参加し、三郷での実現を目指した。早稲田中学校PTAが主催、早稲田中学校区地域青少年育成会が共催した。
この日は市内中学校の3年ぶりの活動公開日。参加予定だった中学3年生の一部が高校の学校公開などで欠席し、急きょ2年生も参加した。地域住民は育成会会員に声をかけるなどして人を集めた。人数合わせが最大の難所だったと言う。
イベントには、模範となった瓦葺中の萩原和子さん(56)などが加わった。育成会会長の黒川怜さん(69)は「頼りにしているのは家族と友人と言っていた。しっかりしていると感心した」とうれしそうだった。アンケートでは「元気をもらった」「思春期の子どもと話せてよかった」などの意見が多く、大成功だった。