八潮市で、母親の心身ケアと育児の支援を目的として昨年スタートした産後ケアに、7月11日から新たに「通所型(集団)」が導入された。
育児の負担を支援
「通所型」は、同市大瀬の子育て応援助産院「さら助産院」がTX(つくばエクスプレス)八潮駅北出口前の八潮メセナ・アネックスで、午前10時から午後2時まで、昼食付きで定期的に開催している。
市民限定で、妊娠6か月以降から参加申請が可能。自己負担額は1回当たり1500円(生活保護世帯、市町村民税非課税世帯は無料、多胎児の場合は1人1回300円加算)。利用回数は2回まで。
同助産院が2009年から始めた、生後2~11か月の乳児を対象とする「ベビマ(ベビーマッサージ=親が行うオイルマッサージ)」と数種類のミニ講座の「基本クラス」に、産後の休息、育児相談・ケア・指導を組み合わせて導入している。
同市の産後ケアは昨年、「短期入所型」と「居宅訪問型」の2つでスタート。さらに、今回の「通所型」開始に当たって、市は同助産院と提供されるサービス内容について協議した。
一方、利用する母親側からは、産後ケアの利用回数が1人2回までとされていることについて「負担額が増えてもいいから回数を増やしてほしい」との要望も出ている。
同市子ども家庭支援課は、育児の負担の割合やこれまでの延べ利用人数などから2回としたとしている。
一方で、昨年度1か所だけだった「短期入所型」の実施機関を今年度4か所に増やすなどしており、「今後、国の要項改正も見据えて実施機関や利用回数などを検討していく」と強調。「専門職による支援や情報を得られる機会なので、うまく活用してもらいたい」と話している。