吉川警察署で7月16、17の両日、鑑識を含む刑事・捜査体験を行う「ポリスワークセミナー」が開かれ、14人が参加した。
事件現場に臨場し、現場観察、関係者聴取、鑑識を行い、被疑者を特定、取り調べを行い、逮捕するまでの体験型セミナーで、警察官、警察職員を希望する16歳以上、34歳以下の人が対象。若手警察官との座談会や白バイやパトカーの乗車体験も行われた。
16日午後に行われたセミナーには高校生3人が参加。最初は座学で同署の部署や仕事内容などを学び、鑑識体験では実際に使われる道具を使って、アルミ缶や紙から指紋を採取した。続く刑事・捜査体験では、ロープで首をくくり、宙に浮いた首つり死体が発見された現場が舞台。3人の関係者が浮上した状態で、捜査を開始した。
3人の高校生Kankeishano係者の供述を聞き、現場を観察して供述と異なる点を証拠として上げ、首つり死体は自殺ではなく他殺と断定。その後、ガサ入れ(家宅捜索)や検視の結果を聞き、犯人と特定した人物の事情聴取を行い、証拠を突き付けて自供を引き出し、犯人を確保した。さらに逃走した第4の関係者を確保する寸劇を見学した。
「高校卒業後は警察官の道を歩む」という吉川美南高校3年の橋本真人君(17)は「小さい頃から警察が好きで、卒業後は地域の『自動車警ら隊』を目指す。進路に直結する体験だった」と喜んでいた。
また、子ども向けの「キッズポリスワークセミナー」も実施され、保護者14人を含む28人が参加。指紋のとり方や足跡当てゲームなどが行われ、参加した子どもたちは目を輝かせながらさまざまな警察の仕事に挑戦していた。
セミナーを実施した同署警務課では「警察の魅力を積極的に発信し、将来、1人でも多くの人が警察官を目指してほしい」と話していた。