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越谷市/「危険乗り越える力を」 弥栄小で防犯教室

不審者に変装した北原校長(中央左)、児童に危険から逃れる方法を教える木下さん(中央右)と安蒜さん(左)
不審者に変装した北原校長(中央左)、児童に危険から逃れる方法を教える木下さん(中央右)と安蒜さん(左)

 越谷市立弥栄小学校(北原広泰校長)で14日、犯罪から身を守る方法を実践的に学習する「犯罪からの体験型安全教室」が行われ、小学校1、2年生計136人が不審者に声をかけられた時の対処法や助けの求め方などを学んだ。
 講師を務めたのは、八潮市の市民団体「こども応援団・結」(木下泰伸代表)のメンバー5人。段ボールで手作りした店や家、自動車、自販機などを体育館に並べて通学路をリアルに再現し、NPO法人「体験型安全教育支援機構」が作成したプログラムに沿って指導した。
 児童たちはまず、小学生が下校時に通学路を通らず脇道に入ったところ、怪しい人に声をかけられる場面のスライド上映を見学。木下史江さん(53)から「こんな時どうする?」と尋ねられると、「いやだって言う❢」「すぐ逃げる❢」などと口々に答えた。さらに「大事なことは何かな?」と問われて、「知らない人についていかない」などと答えると、「それも正解だけど、通学路じゃない道を通っちゃいけなかったね」と言われ、「そうだった」とうなずいていた。
 木下さんは不審者の例として、「は・話しかけてくる人」「ち・近づいてくる人」「み・見つめてくる人」「つ・ついてくる人」「じま・じーっと待っている人」の「は・ち・み・つ・じま」を挙げ、「こういう人がいたら、『ん?』怪しい人がいるぞと思ってね」とアドバイスした。
 さらに、危ない場所として「ひ・一人きりになるところ」「ま・周りから見えにくいところ」「わ・分かれ道・脇道」「り・利用されていないところ(空き地など)」の「ひ・ま・わ・り」を挙げ、「怪しい人が近づいてきたら『いやです』『だめです』『行きません』と大声で言うこと」と教えた。
 最後に、不審者に捕まえられそうになったら腕をぶんぶん回して振り払う、足をバタバタさせる、最後は腕にかみつき、走って逃げようと教えられ、不審者に扮した「結」の安蒜まどかさん(53)や木下代表を振り払って逃げる練習を行った。
 この教室は、危険体験を通じて危険を乗り越える体力、判断力、行動力を身につけさせるため、同校が今年度初めて実施した。北原校長が以前、八潮市の小学校で教諭を務めていた縁から、「結」に声がかかった。「結」は同市内を中心に教室を開いている。