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草加市/〝花の手入れ〟活動に終止符 高齢化で継続困難

 草加市緑化推進団体に登録されているボランティア団体「ジャーマン・アイリスの会」(間篠善一会長)が、メンバーの高齢化などにより、惜しまれつつ今月末で活動を終了する。

 同会は、草加市と東京都足立区の境を流れる毛長川沿いの、花畑大橋から東へ約400㍍の区間にある草加市側の遊歩道沿いで、2006年からボランティアで花の手入れなどを行っている人々が集まり、08年に同会を発足させた。会の名前は近くの住民から譲り受けたジャーマン・アイリスから取った。最盛期には25人ほどのメンバーが所属していたが、高齢化などに伴い会員数が減少。現在、活動できるメンバーが2、3人になったことから活動継続は困難と判断し、解散することになった。

大切に育てたジャーマン・アイリスに寄り添う間篠さん

 「会がなくなるのはやっぱり寂しい」と間篠会長(79)。「本当なら誰かに引き継いでもらいたい」と、複雑な心境を吐露する。
 会の発足以来、毎年、花を咲かせるために株の植え替えや草取りなどを継続してきた。数年前からは植え替えの際にただ間引くのはもったいないと、大切に育てて来た球根の配布なども始めた。メンバーの減少に伴い、ジャーマン・アイリスの手入れが行き届かなくなった場所には、そばや園芸用の花を植えるなどの工夫をし、花の咲く遊歩道の維持に尽力してきた。

 活動終了に伴い、21日と28日の午前10時から午後5時まで、毛長川沿いの、花畑大橋から東へ約300㍍くらい入った場所で、希望者に球根を無償で配布する。個人が対象で、変種や各色合わせて1人10~15本程度を配布予定。「鉢は30㌢程度のものに1、2株。プランターでは倒れやすくなるので使わない方がいい」とアドバイスしている。