草加市新里町の「新里文化センター」(山﨑欣子館長)で今月7日まで地域交流企画「草加市内県立高等学校・特養入所者書道展」が開かれている。
世代間交流、地域交流を図り、人と人とのつながりの大切さやともに生きる喜びを味わってもらおうと企画された。
参加したのは県立草加高校、草加東高校、草加南高校、草加西高校の4校と、同センターに隣接する特別養護老人ホーム「草加キングス・ガーデン」(栗原基施設長)の入居者。
国や市の目指す社会の未来像が記された資料を基に、草加高校は「創」、草加東高校は「互」、草加南高校は「結」、草加西高校は「人」、草加キングス・ガーデンは「幸」の文字をキーワードに選び、各校・施設とも縦120センチ×横180センチの大きさの作品を作成した。昨年の夏頃に企画が出され、それぞれが案を練って制作に励んだ。
草加キングス・ガーデンの地域支援主任、ボランティアコーディネーターの長野百合子さんは、「施設の書道好きな人も、半紙や色紙に書いたことはあっても大きな作品は初めて。大きく腕を動かせるか、車いすでどう書くか不安はあったが、車いすの人は机を支えに立ち上がり、力を込めて書いていた」と話した。
文字だけでなく、毛糸で一筆書きのように指切りをしている装飾などを行った、草加南高3年で書道部部長の鶴田珠羽(みう)さん(17)と副部長の小林優花さん(同)は、「当時の部員9人全員が納得できるものを書いた。高校生活で思い出の作品になった」と口をそろえ、書道部顧問の中島梨恵教諭は「文化祭で行う書道パフォーマンスなどの経験も生きた。発表の場を与えてもらったことも大きい。今後の人生の糧になれば」と話していた。
書道で世代間交流を 草加 高校生と特養入所者