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生徒の「だるまアート」展示 越谷・中央中と北陽中

オリジナルの「だるまアート」作品を飾る北陽中生徒
オリジナルの「だるまアート」作品を飾る北陽中生徒
「だるまアート」作品を飾る中央中生徒(越谷市市民活動支援センターで)
作品を飾る中央中生徒(越谷市市民活動支援センターで)

26 日まで市民活動支援センター

 越谷市の伝統的手工芸品「越谷だるま」に市内の中学生が絵付けをした作品約400点の展示が12日、越谷市市民活動支援センターで始まった。昨年に続き2回目。今回は同市立中央中1年生250人と同市立北陽中2年生138人が美術の授業で絵付けを行い、オリジナル作品を作った。
 「楽しく学びながら、越谷の伝統工芸への理解を深めてほしい」という両校の美術科教諭の思いから実現。越谷市だるま組合が材料提供で協力し、市内のデザイン事務所「ハナブサデザイン」の花房茂代表が指導した。花房さんは越谷だるまに新風を吹き込んだ「だるまアート」の制作や展示を通じて地域振興に取り組んでいる。
 中学生の作品は、だるまの顔を猫や犬、野球のグラウンドにするなどアイデアあふれるものばかり。今回、特に多かったのは「世界平和」を呼びかける作品。ロシアのウクライナ侵攻で国際情勢が不安定化していることを受けて、だるまの頭に平和の象徴のハトを描いたり、白人と黒人が手をつないでいるところを立体で表現したりした。
 搬入・展示は11日、中央中1年生と北陽中2年生美術部員の各代表3人ずつが、中央中美術科の原桃子教諭(32)と北陽中美術科の京極恵子教諭(40)のアドバイスを受けて行った。
 中央中1年の工藤愛緒(まお)さん(13)は「温泉をイメージしたガラスタイルを貼るのが難しかった」。北陽中2年の羽賀有杏(ゆあ)さん(14)は「羊が寝ているところ。粘土で枕を作り、頭に接着させるのに苦労した。未来への祈りと希望を表現した」と話した。
 原教諭は「それぞれが願いを込めてデザインを考えました。伝統文様と伝統工芸品を掛け合わせた表現豊かな作品から元気や勇気があふれますように」と強調。京極教諭は「どれも明るく豊かで、希望にあふれています。伝統と地域、人が作品を通してつながっていく貴重な機会になります」と話していた。
 越谷市だるま組合の島田和明さんは「子どもたちの自由な発想が生かされ、個性的で面白い作品がそろった」と指摘。花房さんは「今年は新たに北陽中が加わり、多くの生徒とコラボ展示できた。今後は恒例のアートイベントになるようプロデュースしたい」と話していた。展示は26 日まで。
 <問い合わせ>越谷市経済振興課☎967・4680。