県東部地区の春日部市、越谷市、草加市、三郷市、八潮市、吉川市、松伏町の6市1町は10日、「埼玉県東部地域道路交通研究会」を設立した。同日、越谷市役所で関係首長らが出席して、設立総会を開いた。
県東部地区は、多くの幹線道路が連結しており、近年、イオンレイクタウン(越谷市)など大型商業施設の開業に伴い、周辺道路で慢性的な渋滞が発生するなどさまざまな影響が出ている。これらの問題解決には、自治体単独での施策の立案、実施は困難であるため、6市1町が連携・協力し、災害、渋滞対策、地域振興など、まちづくりに関する施策提言を行うことを目的に設立した。
会長には大山忍・八潮市長、副会長に福田晃・越谷市長と木津雅晟・三郷市長を選出した。アドバイザーに東京大学大学院工学系研究科の西野成昭教授、オブザーバーには国土交通省関東地方整備局・北首都国道事務所長と埼玉県県土整備部らの関係者が就任した。研究部会には「交通分析・システム検討部会」と「災害、渋滞、地域振興シミュレーション部会」を設置することにした。
今回の研究は具体的には、全線開通を目指して整備が進められている自動車専用道路「東埼玉道路」の高架下の空間を利用し、自動運転専用道路を整備。同専用道路で新交通システム(BRT=バス高速輸送システム)を導入し、バスの定時運行を可能にすることを検討する。また、災害時のシミュレーションを行い、避難のための新たな交通ルート(橋梁、道路)について研究する。
東埼玉道路は、八潮市八條の外環道と春日部市下柳の国道16号の間の約17・6㌔。すでに一般道が約5・7㌔の区間で開通している。八條地区には外環道のパーキングエリアとスマートインターチェンジが出来る予定。地元では新たな交通体系の整備を求める声が上がっている。
県と6市1町は昨年12月27日、東埼玉道路にBRTを運行することを想定し、自動運転専用区間(約14㌔)の整備や新交通システムの導入などを国土交通省に要望した。交通渋滞の緩和や地域活性化を図っていく。
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新交通システムを検討 6市1町が「道路研究会」