焚き火でおやつも
越谷市は、越谷レイクタウン・大相模調節池の水辺活用の新たな取り組みとして、真冬の地域密着型ガーデンフェス「Lake and Heart(レイク・アンド・ハート)2023」を12日、同調節池周辺で開催し、多くの家族連れでにぎわった。同市内のまちづくり会社「レイクアンドピース」( 畔上順平・代表取締役社長) が企画・運営した。
気候の良い時期は散歩する人が多く、イベントも頻繁に開催されるレイクタウンの水辺だが、冬は寒さのため人の往来が減り、催し物もほとんど開催されない。そこで「新たな水辺の魅力づくり」「飲食をはじめとした越谷の事業者の魅力発信」を目的に、バレンタインデーと連動したマルシェやキッチンカー、アウトドアイベントなどの企画を実施した。
今回の目玉は、寒い冬でもアウトドアを楽しみたいと、芝生エリアの巨大なテント内に設置されたオリジナルのアウトドアこたつ。畔上社長(46)が考案した木製の組み立て式で、16セットが設置された。飲み終わった390㍉・㍑のふた付きアルミ缶に、焚(た)き火で沸かしたお湯を入れて「湯たんぽ」に。空き缶にはループ状の持ち手が付けてあり、こたつ内に設置したフック4か所につり下げる。アルミシートと毛布をかけると、ぽかぽかと温かい。
こたつテーブルは75㌢四方、高さ30㌢の家庭用こたつのサイズ。電源を使わずエコなため「エコタツ」と名付けた。長女(8)を連れて体験した河村麻衣菜さん(35)は「自宅にはこたつがなく、子どもたちは初めてのこたつを楽しみました。思ったより暖かくて快適」と話した。
また、「憩いの焚き火エリア」には焚き火台が設置され、市内のアウトドア会社「キャンプナノ」の「チュロス」や洋菓子店のマシュマロを購入した人たちは、焚き火であぶって味わっていた。家族4人で訪れた薬剤師の女性(33)は「焚き火は初めてで、マシュマロを焼きました。加減が難しかったけど、いい思い出になった」と話していた。
地元の高校生によるダンスやミュージシャンのステージイベント、市内のパティスリーによるスイーツブースや温かい食事を提供するキッチンカーの出店などもあり、冬の寒さを忘れさせるイベントとなった。
畔上社長は「真冬のイベントは初めてでしたが、天気も良かったため、予想を超える参加者があり、ニーズがあることが分かった。今後も冬の催しとして定着させたい」と話していた。