「越谷子どもサポートネットワーク」設立総会の様子(右が草場代表)
越谷市で子どもの支援ボランティアをしている市民が集まって、市民グループ「越谷子どもサポートネットワーク」が発足した。1月29日、同市千間台西の埼玉りそな銀行せんげん台支店3階の子どもの支援拠点「りそなYOUHBASE(ユースベース)」で設立総会が開かれ、関係者ら約30人が集まった。
不登校やひきこもり、貧困、児童虐待やヤングケアラーなどの問題を抱える子どもたちの居場所を作り、市民で子ども支援の輪を広げようという試み。居場所となるのは、この「りそなYOUTHBASE」だ。
設立総会で設立発起人代表の草場澄江さん(59)(せんげん台こども食堂代表)が「フードパントリー活動などを通して、親子とも困りごとが多いことを知った。子どもを支えたいという同じ気持ちの人が集まって皆で支えていければと、ネットワークを作ろうと考えた。子どもたちがここに来れば安心でき、心配事があれば相談できる場になれば」とあいさつ。
「YOUTHBASE」運営に携わる同銀行の園田孝文・サステナビリティ推進室長(47)は「わくわくする基地のようになってほしいとの願いが込められている。地域の拠点として、子どもの居場所づくりに取り組む」と話した。
同フロアは同銀行が昨年10月に、子どもの支援拠点として開設し、子ども支援団体への無償貸し出しを始めたもの。同ネットワークは同銀行の全面支援を受けて小学生から高校生までの学習支援や不登校児童生徒の居場所、ヤングケアラーの相談場所などに、このフロアを活用し、拠点とする。
同ネットワークはこの日、最初の事業として、一般社団法人「日本ケアラー連盟」代表理事の堀越栄子さん(71)を講師に招き、基調講演「ヤングケアラーとは」を開いた。今後、3月に「ヤングケアラー勉強会」、8月に「交流会」の開催などを予定している。