三郷市立彦糸中学校(三浦力校長)は5、6日の両日、1年生85人を対象に、子どもの暴力防止プログラム(CAPプログラム)を提供する民間団体「CAP東埼玉」の栗田みえ子代表(61)らを講師に招いて授業を行った。
「CAP」は「Child Assault Prevention」(子ども・暴力・防止)の頭文字をとったもの。さまざまな暴力から、子どもが自分を守るための教育プログラムで、1978年にアメリカで生まれ、日本でも95年から実施されている。
「CAP東埼玉」は、97年に発足した「東埼玉CAPを学ぶ会」が元となり、2002年に、「CAP東埼玉」に改名。越谷市を拠点として、同プログラムの提供や子どもの教育、環境など、さまざまな問題について語り合える仲間づくりを目指して活動している。
栗田代表らは、子どもたちには「安心」「自信」「自由」の大切な3つの権利があると強調。生徒らは、ロールプレイ(役割演技=寸劇)や話し合いを通じて、いじめや性暴力(痴漢)、体罰を受けた時に〝どうするべきか〟を学んだ。
授業を受けた吉岡武蔵君(13)は「暴力や性犯罪など、同世代でも暴力が関わる事件が多いことに驚いた。今後、自身の身を守ることを第一に考えながら生活していきたい」と話した。
栗田代表は「自分の権利を守り、生徒のみんなが心と体と気持ちを大切にしてもらいたい」と述べた。