方言漢字を研究している八潮市の獨協大学職員、昼間良次さん(48)がこのほど、草加商工会議所で「『方言漢字』の宝庫・草加市~身の回りは文字の方言に溢れている!~」と題して講演し、約30人が参加した。
講演は「草加市倫理法人会」(鈴木一郎会長)が毎週木曜に経営者を対象に開いている「経営者モーニングセミナー」で行われた。
昼間さんは、八潮市の地名「垳」の話からスタートし、「方言漢字」は、地域性を持つ漢字で地名や名字に多く見られると解説した。また、本県日高市の「嘶」を紹介し、地域に残る伝承を考える必要もあると述べた。
そして、身近な「方言漢字」として病院、診療所の「午后」や土曜日の「曜」を「日の右に玉」と書く場合のほか、図書館の「図」を「□(くにがまえ)にト」としたもの、魚介類の「えび」は「鰕、蝦、蛯、魵、海老、エビ」など多彩な表記があると続けた。最後に昼間さんは「日常生活の中に『方言漢字』があふれている。由緒ある地名はまちづくりの資産として活用していくべき」と強調した。