埼玉県立大学(越谷市三野宮)の学生ボランティア団体「MAGO(まご)」による「スマホのお悩み相談会」(同市社会福祉協議会主催)が6日、同市袋山の「ふらっとおおぶくろ」で開かれ、地域の高齢者9人が集まった。
「ふらっとおおぶくろ」は大袋駅前商店街内の空き店舗を活用し、「高齢者の居場所」として、市から受託した同社協が運営している施設。
相談会は、「スマートフォンの使い方などがわからない」といった高齢者の声が多いため、スマホに慣れている大学生に指導してもらおうと同社協が初めて企画した。
指導役は、「MAGO」代表の清水海さん(21)(県立大社会福祉子ども学科3年)と石井彩香さん(21)(同)の2人。60~80代のお年寄りが持参したスマホを使って、「写真の撮り方」や「保存方法」「電車の乗り換えのガイド」「地図ナビゲーション」「動画の見方」などを一人ひとり丁寧に教えていた。
同市袋山の無職、安田恭子さん(76)は「スマホでの写真の撮り方がわからなかったが、孫のような学生さんから丁寧に教えてもらって、できるようになった」と喜んでいた。また、無職女性(77)は「電話会社に行っても専門用語を並べられて、分からなくて後悔したことがあった。こうした相談会は助かる」と話していた。
清水さんは「参加者の方には専門用語を使わず、丁寧さを心がけた。笑顔で“ありがとう”と言われてやりがいがあった」と話す。
「MAGO」は2014年に発足。現在14人の学生メンバーが、市内の高齢者宅を訪問し、買い物の付き添いや外出支援などを行っている。
同社協では今後、こうした学生ボランティアをはじめ、地域の高齢者も含めたスマホの相談役「スマホマイスター」を養成する予定。同社協地域福祉課は「デジタル化についていけない高齢者のアプローチになれば」としている。
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