朝の“ちょこっと瞑想”で、心身を爽やかに―。
新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、心身の不調を訴える人が増えているといわれる。そうした中、全国の僧
侶たちが悩める人たちに、オンラインでアドバイスをしている。宗派を超えてのユニークな活動で、「気持ちが安らかになった」などと好評だ。
活動の中心となっているのは、一般社団法人「寺子屋ブッダ」(東京都渋谷区、松村和順・代表理事)。昨年4月、全国の寺院から僧侶たちが宗派を超えて協力し、生活のリズムを整えて、心と体の健康を養ってもらおうという、オンラインの「ヘルシーテンプル@オンライン」の配信をスタートさせた。
配信は毎日朝7時から20分程度。配信できる資格を持つ僧侶たちが交代で講師となり、日常生活に必要な筋トレやストレッチを指導する。メインは、仏教の瞑想法をベースにした「マインドフルネス瞑想」。これは、心を落ち着けてストレス軽減やメンタルケアを目的にした短時間の“ちょこっと瞑想”だ。
さらに、心を豊かにし、集中力を高めるための法話も行う。利用者は現在、延べ9万人を超えるという。
三郷市早稲田の高応寺の酒井菜法住職(45)も、毎月第3日曜に「ヘルシーテンプル@オンライン」を担当する。酒井さんは、独自に「チャット」(インターネット上の会話)で雑談する「茶話会」も設け、相談者の心に寄り添う交流を続けている。
酒井さんは「自己肯定感を高め、心身ともにリセットすることで、生活全体を変えることができる。同じ悩みで共感し合う人たちも多い。自分の中にため込まず、ぜひ参加してほしい」と呼びかけている。
<ヘルシーテンプル@オンライン>
参加費は無料で、顔や声を出さずに参加することができ、途中退出も自由。
詳細はフェイスブックの「ヘルシーテンプル・コミュニティ」https://www.facebook.com/healthytemplecommunity/ で確認できる。