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越谷/障害者も健常者も共に公園で遊ぼう

越谷初 インクルーシブ遊具設置

上空から見た西大袋第一公園のインクルーシブエリア(越谷市提供)
上空から見た西大袋第一公園のインクルーシブエリア(越谷市提供)

 越谷市に、障害の有無に関わらず遊べるインクルーシブ遊具を備えた「西大袋第1号公園(仮称)」がオープンした。2022年度から工事を開始し、昨年度、園路や遊具植栽の新設工事を実施。一般から広く寄付を集めるクラウドファンディングを活用して同市で初めてインクルーシブ遊具を整備し、3月27日、全てのエリアを開放した。今月1日付で都市公園として供用を開始した。
 これに先立ち、寄付者参加型のペイントイベントが3月22日に行われ、28組の親子がイラストなどを描き、インクルーシブエリアを完成させた。主な施設は、芝生広場、多目的広場(砂舗装)、遊具エリア(インクルーシブ遊具、複合遊具など)にトイレ2棟、駐車場2か所、バーゴラ、ベンチなどだ。
 インクルーシブ遊具設置のためのクラウドファンディングは、目標額100万円に対して53人から178万6000円が集まった。
 「インクルーシブ」とは「みんなが含まれている」という意味。障害の有無や年齢、性別、国籍などの別を問わず「すべての人が楽しく遊べる公園」だ。06年のバリアフリー新法施行後注目され、20年3月に東京都内の公園で初めてオープンした。通常の公園は行政によって計画されるが、インクルーシブ公園は計画・設計の段階から利用者と意見交換を行い、共に育て、完成後も検証と改善を繰り返す「変化し続ける公園」であるのも特徴だ。
 同公園を訪れた「インクルーシブ教育を考える会」の福田直実代表(37)は、「会の意見を取り入れてくれた部分を見てうれしくなった。『インクルーシブエリア』の看板を見て、(障害を持つ)息子が遊んでも大丈夫なんだと心理的に安心感を持った」と話していた。