ガイドと「まちあるき」

越谷市の「旧日光街道・越ヶ谷宿を考える会」主催による「まちあるきガイドツアー」が2月28日、3月1日、2日の3日間、「越ヶ谷宿の雛ひなめぐり」に合わせて行われた。
同ツアーは、2013年の「雛めぐり」からスタートして12年を数える人気イベントだ。毎年春と秋に行われ、10~15人の少人数でガイドと一緒に越ヶ谷宿を巡る。料金は1000円で、約2時間歩きながら越ヶ谷宿の歴史を訪ねる。初日の28日には市内外から11人が参加した。
同宿には、国の登録文化財が3か所ある。江戸後期創業の商家の「木下半助商店(中町)」、江戸時代にみそを醸造、販売しリノベーションした「糀屋(こうじや)」、120年前の屋敷旧大野邸をリノベーションした「はかり屋」だ。この他にも宿場町の面影を残した建物約10軒ほどを巡った。
越谷駅の高架下にある観光物産拠点施設「ガーヤちゃんの蔵屋敷」をスタートして、まずは創業250年の「植木屋人形店」へ。越谷はひな人形の名産地で江戸時代から伝わる200年前のひな人形を鑑賞した。その後、街道を歩きながら、雨戸の戸袋や、唯一の洋風建築「横田診療所」などを見学した。同診療所はその後、郵便局になり、初めて女性局長が生まれた場所だとガイドが話し、ツアーを盛り上げた。
「八百喜(やおき)参ノ蔵」でひと休み。蔵のひな人形を見ながら、北海道産大納言を使ったお汁粉に舌鼓を打った。
ゴールは「糀屋蔵」だ。ここでも江戸から伝わる色とりどりのひな人形が目を楽しませてくれた。
吉川市の藤田文子さん(64)と山崎幸子さん(65)は初めて参加した。「去年来るつもりだったが、やっと来れてうれしい。ひな人形やひな飾りが見ることができてよかった。お汁粉がおいしかった」と満足そうに話していた。