草加・少年野球10チーム 100人がコツ学ぶ
読売新聞販売網・関商事は16日、草加市営総合運動場で「少年野球教室」を開いた。2019年の教室開催を最後にコロナ禍で中止となっていたが、6年ぶりに開催された。

今回は、プロ野球「ロッテオリオンズ」(現・千葉ロッテマリーンズ)で内野手や1軍コーチとして活躍した後、中国の「江蘇ホープスターズ」で監督を務め、現在は「足立野球アカデミー」で小学生を中心に指導し、大正大学硬式野球部でも講師を務めている佐藤兼伊知さんを講師に迎えた。
同市少年野球連盟(種子島久代会長)に加盟する10チーム約100人が参加した。



佐藤さんはまずキャッチボールを指導。さらに打撃練習や守備練習を行い、子どもたちに投球や打撃、守備のポイントを教えていった。
指導を受けた八幡小5年、「宮沼ファイターズ」の池上和葵主将は「たくさんのことを教えていただき、特に捕球の仕方などがためになった。今後の練習や試合にも生かせると思う」と喜んだ。
佐藤さんは「野球人口が少なくなっているので、その底辺拡大も我々の使命。今回の教室を機会に、野球を今まで以上に好きになってもらえたらうれしい」と話していた。
投球・打撃・守備を指導 「練習で自信をつけて」
16日に読売新聞販売網・関商事が開いた「少年野球教室」では、約100人の野球少年たちが講師の佐藤兼伊知さんから投球、打撃、守備などさまざまな技術を学んだ。元プロ選手に指導を受ける機会はめったにないだけに、子どもたちは真剣な表情で佐藤さんのアドバイスに耳を傾けていた。





野球教室に参加したのは、草加市少年野球連盟(種子島久代会長)に加盟する「新栄ジャガーズ」「住吉ブルースカイ」「草加西町ドラゴンズ」「草加ボーイズ」「草加リトルパンサーズ」「草加レンジャーズ」「翼少年野球」「花栗コンドルズ」「北友コンドルズ」「宮沼ファイターズ」の計10チーム約100人。


佐藤さんは「野球の基本はキャッチボール」だとして、最初にキャッチボールを指導した。佐藤さんは「相手のことを思いながら投球し、ミスをしてもそれを救うことがチームプレーとして特に重要」と強調した。
さらに軸足の内側を相手に向けること、肘を上に上げることを伝え、肩や肘に負担がかからない投げ方を教えた。子どもたちがキャッチボールを始めると「ナイスボール」「ナイスキャッチ」など、笑顔で子どもに声をかけていた。
次の打撃練習では「足の動きは基本的にキャッチボール」と同じだと指導した。「手は後ろ足より前に出してはダメ」とし、スイングの途中で一時停止する練習で子どもたちの打撃時の体勢を確認。そこから腰を回して打つことを伝え、「練習で段階を踏みながら正しいスイングを身に付けてほしい」と話した。





守備練習では、内野手にはゴロの、外野手にはフライの捕球について教えた。佐藤さんが持っているボールを離し、地面につくまでにキャッチする方法や、高く投げたボールを「はい」と言ってから顔を上げて捕球するなど、反射神経を鍛える練習方法を示した。さらに、内野手には「盗塁の時のような感じで構え、ボールがバットに当たる瞬間に集中。ボールのバウンドより顔を低くするイメージで」と話し、外野手には「外野手は後ろに誰もいない。最悪、自分の前にボールを落とすこと」とし、「打球にヘディングをするつもりで素早くボールを追いかけること」と教えた。




また、最後の質問コーナーでは、子どもの「緊張をしない方法は」との質問に「手のひらに人と書いてなめるといい」と話し、監督やコーチの笑いを誘いながら「練習で自信をつけることが大切。結果を考えず、強い気持ちで打席や投球に専念して」と話した。




練習の合間には佐藤さんが子どもたちと仲良く会話する様子も見られ、子どもたちにとっては大切な学びの1日となったようだ。