専門学校生と園児連携
学校法人ワタナベ学園越谷保育専門学校(美入昌男校長)は17日、越谷市増林の越谷総合公園多目的広場で「連凧だこ」大会を行った。「保育教職実践演習」の授業で学生がコーディネートし、同学園の付属幼稚園の園児が参加する連携イベントだ。園児が絵を描いた50連の凧2本を学生たちが作成して、一緒に天高く揚げた。
「天まで届け! 1、2、3!」のかけ声で凧が揚がると、園児らは「ワーッ」と声を上げて喜び、凧を追いかけた。学生は2年生2クラス50人、園児は年長4クラス102人で、どちらも今年度卒業する記念イベントだ。昨年11月から園児が凧に絵を描き、制作が始まった。
同専門学校は、保育者として必要とされる資質・能力や課題を明確にすることを目指しており、実際に子どもたちと関わる機会を重視してきた。連凧揚げは「保育の2年間のまとめ学習」となり、「最後だから園児と一緒にやるという企画はいい」と美入校長も目を細めて参観した。
同専門学校は昨年、幼保小中連携で100枚3連の連凧揚げを吉川市で行い、好評だった。今年はコンパクトにしたが、うまく揚がったら50連の連凧をつなぎ合わせて100連凧にしようと計画していた。だが、強風で凧の糸が切れるハプニングがあり断念。司会を務めた洞ほら穴げ紅葉さん(20)は「トラブルがあったが楽しかった。子どもたちを見ているだけで幸せな気持ちになった」と言い、同じく司会の小島沙暖さん(20)は「こういうのをやると早く先生になりたいと思う。私たちも走り回りたくなった」と話した。
一方、園児たちは「楽しかった」「揚がったところがうれしかった」「いい気持ち」など息を弾ませながら話していた。
同学園専任教員の元木廉さんは「今回は小学生の参加はなかったが、負荷をかけずに細く長くでいいので続けていきたい」と話していた。