生体認証 11店が導入
東武鉄道と日立製作所が共同展開している生体認証サービス「SAKULaLa(サクララ)」が15日から、新たに越谷、川越両市内の飲食店など計20店舗に導入された。セルフレジに指3本をかざすだけで決済できる。昨年4月から両市内などの東武ストア6店舗などに導入されていたが、これで一気に街中に広がることになった。
越谷市内で今回このサービスを導入したのは、新越谷、越谷、北越谷エリアの飲食店、ホテル、自転車販売店など11店舗。越谷中央商店会の澤田克洋理事は「今までにない社会のインフラとして、今後、全国で拡大していくサービスなので、全国に先駆けて導入した」と期待を膨らませる。導入店舗の一つ、新越谷駅近くの飲食店「担々麺 侘わ寂さ美び」は、「新しいことへの挑戦。登録は面倒かもしれないが、会計を早く済ませる利便性や現金を持ち歩かなくても済む便利さ」などを導入理由に挙げた。
同サービスを利用するには、事前に専用サイトで氏名、生年月日、クレジットカード番号などを登録。店舗で本人確認を行った後、専用装置で人さし指、中指、薬指の静脈情報を登録すると、個人情報と生体情報がひもづけられて利用可能になる。
利用者はショッピングや食事の支払いが手ぶらで素早く済む。年齢確認のため対面販売でしか買えなかった酒類も買える。一方、導入店舗としては、人手不足を補う手段ともなる。
昨年4月スタートした同サービスは、昨年12月23日時点で7000人以上の登録、延べ10万回以上の利用があった。登録者の年齢層は40~60歳代が多く、導入によって来店客の年齢層の幅が広がることも期待されている。
東武鉄道経営企画本部の鈴東祐介課長は「東武線沿線だけのサービスでなく社会全体に広げていく」と話す。今年度は上新電機と東武東上線の座席指定制列車「TJライナー」、来年度はファミリーマートなどに拡大する予定だ。