高齢者などとの橋渡しも 佐々木順子 さん
越谷市の佐々木順子さん(50)は今月から、「RuiRay HOME 老猫ホーム看み取りの家」を松伏町にオープンする。飼い主が飼いきれなくなった老猫を有料で引き取って看取る。さらに、「猫を飼いたい高齢者や単身者」と「新しい家族を探す猫」の橋渡しも行う新しい形の老猫ホームだ。
企画したのは3年前。保護猫活動を行う中で、高齢者による猫の飼育困難の相談が増えてきた。1人暮らしの高齢者が介護施設や病院に入ったり、孤独死で飼い猫が放置されたり、猫を看取れないケースが増えているからだ。
「飼い猫は野良猫のように急に外で暮らすことはほぼ不可能。事故死か餓死しか道がない」という。飼い主や家族、ボランティアが新しい里親を見つけることもあるが、保健所で殺処分となるケースも少なくない。
老猫ホームは各地に増えてきたが、入所費用11万円、1年40万円、終身で100万円ほどかかり、高齢者が払うには高額だ。
佐々木さんの老猫ホームの入居条件は13歳以上。13歳39万6000円、14歳19万8000円、15歳以上15万円で、最期まで看取る。猫の平均寿命15歳と仮定し、1日550円で19万8000円が1年でかかる。
「永年預かり制度」もある。高齢者と高齢猫をつなぎ、里親になったものの体調不良などで飼えなくなった場合、猫がホームへ戻れる制度だ。
佐々木さんは11年前、野良猫に不妊・去勢手術を施す地域猫活動を始めた。保護猫を見守るために「ペットシッター士」と「ペット看護士」の資格を取得。現在は、まつぶしパレア動物病院で働きながら、個人ボランティアを行っている。
実現までに3年間かかったのは、猫を飼育できる場所がなかったためだ。昨年8月に知り合いから家を使っていいと言われ、やっと実現した。だが、大きな問題点がある。リフォーム費用だ。「修繕箇所が多いので費用が不足している。ご寄付の協力をお願いします」と佐々木さんは切に訴えている。協力は下記まで。
<振込先>ゆうちょ銀行、普通預金、店名058、口座番号6506818、口座名義ササキジュンコ