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松伏/織田選手 地元で2連覇

シクロクロスに2500人が応援

ぬかるんだ走路で熱戦を繰り広げる選手たち
ぬかるんだ走路で熱戦を繰り広げる選手たち

 「松伏シクロクロス大会」が1日、昨年に続き松伏町の県営まつぶし緑の丘公園で開催された。日本シクロクロス主催者競技会(AJOCC)の国内最高峰、ジャパンシクロクロスシリーズの第7戦で、国内のトップ選手が集結。昨年優勝し、同町のPR大使でもある織田聖選手(弱虫ペダルサイクリングチーム)は4周目でトップに立つと、9周回を56分4秒で走り抜け、2位以下に約30秒の差をつけて2連覇を飾った。総レース参加者550人、来場者数は約2500人だった。
 同大会は特設コースを周回し、丘の急斜面を上り下りするコースが特徴で、織田選手が昨年、自らコース監修した。シクロクロス競技は、芝や泥道、林間といった未舗装路を中心に争われる。ロードレースが盛んなヨーロッパで、シーズンオフとなる秋から冬にトレーニングの一環として始まった。
 前々日の雨で走路がぬかるみ、参加者はバイクのコントロールに苦戦を強いられた。メインレースのME1には90人が出走。全日本選手権2連覇中の織田選手は4周目で副島達海、柚木伸元両選手との先頭集団から抜け出し、独走態勢に入った。観戦者からも「全国のえりすぐりが出場していてここまで差がつくとは」と声が上がった。ハンドルコントロール、脚力、シケインと呼ばれる高さ約30センチの障害を難なく跳び越える力を見せつけ、近く開催される全日本選手権へ弾みをつけた。
 織田選手は「地元のレースで勝ててほっとしている。最初から最後まで重くてきつかった。体調は良くなかった。全日本選手権に向けて明日からコンディションを上げていかないと」と気を引き締めた。各レースの入賞者には、同町の菅野製麺から「ラーメンセット」、竹林カフェの「はちみつ」、金杉糀(こうじ)屋の「糀食品セット」が副賞として贈られた。
 娘の奏帆さん(13)と参加した神武新也さん(49)は「きついコースだけど面白い。また参加したい」と楽しんでいた。
 この日は、織田選手も呼びかけて「まつぶしフードパントリー」が朝6時から開催され、多くの食品が全国から集まった。さらに、「弱虫ペダル」の作者、渡辺航さんの直筆サコッシュのチャリティー販売が行われ、売り上げは同町社会福祉協議会に寄付された。観戦した鈴木勝町長は「来年もぜひ開催したい」と話していた。