草加市

草加/給食共にし弾む会話 生徒が高齢者と交流

草加の中学校で初

 食を通した高齢者とのふれあい活動事業「ふれあい会食」が10月9日、草加市立瀬崎中学校で行われ、生徒会役員の3年生12人と同中のある谷塚東部地区の高齢者18人が一緒に給食を食べながら交流を深めた。

食を共にし交流する高齢者と中学生


 同校調理室で1卓につき高齢者3人と生徒2人が着席した。給食のカレーを味わいながら、生徒からは何気ない日常会話から部活動の話などが出る一方、高齢者からは昔の瀬崎中の話や授業では出ない豆知識が飛び出し、にぎやかな会食となった。


 吉野いのさん(81)は「孫と一緒にいるみたいでうれしく楽しい時間だった」と笑顔。また、「中学生との会話が楽しみだった」「手作りすると量が多くなってしまうのでいつもは総菜ばかり。カレーライスは本当に久しぶり。中学生と笑いながら食べられて幸せだった」などと喜びの声が出ていた。

 一方、玉村昴君(14)や仁川裕斗君(15)は「昔の話や豆知識などが聞けてためになった」と口をそろえ、高橋空君(14)は「実の祖母以上に話ができた。祖母とももっと話をしようと思った」と話していた。
 食後、高齢者らは体育館に移動し、吹奏楽部の演奏に合わせて歌ったり手拍子をたたいたりしながら楽しい時間を過ごしていた。

食事を楽しんだ後は吹奏楽部の演奏を楽しむ


 同事業は、地区社会福祉協議会が75歳以上の独居者を対象に、会食とレクリエーションを通した交流を目的として行っているもので、32年前からおおむね毎月1回、市内9か所で実施している。

 谷古宇孝地区社協会長は「中学校で実施するのは初の試み。同様の取り組みを全中学校に広げていきたい」と話していた。