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越谷/ピアノで全国大会優勝

越谷の小6 石井梨花さん ジュニアクラシックで

 未就学児から大学生までを対象とした「第47回全日本ジュニアクラシック音楽コンクール全国大会」(東京国際芸術協会主催)の「ピアノ部門小学6年生の部」が9月8日、東京・墨田区の「曳舟文化センター」で開かれ、越谷市立荻島小学校の石井梨花さん(12)が見事、優勝した。第44回大会に初参加で5位に入賞したものの、前回、前々回は5位以内に入賞できず悔し涙を飲んでいただけに、小学校最終学年での優勝は喜びもひとしお。「自分でも驚いた」と話す一方、「もっと多くの曲を弾いてレベルアップしたい」と意気込んでいる。

ショパンとラフマニノフを弾いて優勝した石井さん

前回悔し涙、表現力磨く

 石井さんは予選を「ゴリウォーグのケークウォーク」(ドビュッシー)、「フランス組曲第3番アルマンド」(バッハ)で通過。本選と全国大会は「黒鍵のエチュード」(ショパン)と「楽興の時より第4番」(ラフマニノフ)を演奏し、優勝した。
 この2曲は過去にも何度かステージで弾いたことがあり、特にラフマニノフの「楽興の時より第4番」はお気に入り。「この曲を弾くと切なさや悲しさ、苦しみが伝わってきて、どんな気持ちで作曲したかを考えると感動する」という。

 それだけに、聴いてくれる人にも思いが伝わるよう、練習方法にこだわった。速いテンポの曲だが、ゆっくりと音色などに気をつけつつ、かつはじけるような響きが出て正確に弾けるよう自分なりに工夫。「その成果が発揮できた」と喜ぶ。とはいえ、優勝するとは思っていなかったという。

 3歳の頃からピアノを始め、平日は3時間、休日は4時間ほど練習。最近は苦手なモーツァルトにも積極的に取り組む。「これまでテクニックやおおまかな表現の仕方しかわからなかったが、レッスンで細かく先生に教えてもらい、少しずつ音色づくりも分かってきた。音楽的な演奏に近づけたい」と話す。さらに、「多くのコンクールに積極的に参加して、難しい曲でも弾けるよう腕を磨きたい」と意欲を見せた。

 表彰式は12月26~28日、東京・赤坂の「サントリーホール ブルーローズ」で入賞者披露演奏会とともに行われる。石井さんは今年5月、草加市文化会館ホールで行われた「第18回草加市演奏家協会クラシック音楽ジュニアコンクール」の小学5、6年生部門でも優勝し、「東武よみうり新聞社賞」を獲得している。