「勝ちたい一心」強豪破る
越谷市立富士中学校(佐藤勝俊校長)卓球部女子団体が、このほど新潟市で行われた「第55回全国中学校卓球大会」で、初の3位に輝いた。同校の全国大会出場は14年ぶり。同校は28年前、男子団体が全国3位になっているが、女子は初めて。昨夏は、県大会2位で関東大会に勝ち進んだものの惜敗した。「その悔しさを生かそう」と卓球部顧問の芳賀貴裕教諭と部員たちは奮起。今年は関東大会を勝ち抜いて全国大会の切符を手にしていた。
全国大会の決勝トーナメントでは、くじ引きでシード権を得るなど、運も味方につけた。準決勝の相手は、これまで一度も勝ったことのない群馬県のみなかみ中学校。関東大会でも負けている。芳賀教諭は「関東大会ではエース同士が当たって食われた。采配ミスもあった。考えて勝ち取りたい」とメンバーを編成。選手たちはこれに応えた。
中学生の卓球団体戦は、シングルス2試合、ダブルス1試合、シングルス2試合の計5試合で争われ、先に3試合勝った方が勝ちとなる。1勝1敗で迎えたダブルスで黒田、齋藤組がみなかみ中から初勝利を挙げた。続く永山選手もこれまで勝ったことのない相手に3―0で勝利し、結果3勝1敗で勝利をもぎ取った。「今までの試合では考えられない。勝ちたい一心でやった結果だった」と芳賀教諭は声を震わせた。
準決勝は、大阪市の四天王寺中学校に敗れたものの、順位決定戦がないため3位が確定した。
同校卓球部員は、男女合わせて75人。芳賀教諭は「多人数をメリットに、レギュラーとか関係なくいろんな練習をしよう」と、個性に応じた指導を心がけてきたという。地元にある卓球クラブチームに所属する5人は部活後、クラブに通いながら力をつけた。そこに部活の3選手を加えてチームを編成した。「地域のクラブチームと連携しながら勝つことができた」と芳賀教諭は胸を張った。
森﨑汐音主将(3年)「全国に行きたいとみんなと練習した。最高の大会だった」
黒田愛選手(同)「全国目指してみんなで頑張って、ここまで来られてよかった」
長谷川友紀選手(同)「実力を発揮できてうれしい。みんなが丁寧にプレーした」
齋藤柚奈選手(同)「3年の最後に全国で結果を残せて、いい思い出になった」
秋元美胡選手(2年)「全国大会は緊張した。経験をこれからに生かしたい」
永山紗妃選手(同)「関東で勝てなかった相手に勝てて、いい思い出になった」
佐々木心晴選手(同)「練習は苦しかったけど、支え合って来られて感謝したい」
横川彩季選手(同)「みんなの支えでここまで来られた。感謝を忘れずに頑張りたい」