獨協大〝教員の卵〟が指導
草加市学園町の獨協大学(前沢浩子学長)で9月21日、市内の中学3年生を対象とした「英語検定試験直前学習会」(草加市教育委員会主催)が行われ、同大の英語教職課程を履修する学生たちが講師を務めた。
参加した中学生は約230人。生徒たちは受験する英検4級、3級、準2級、2級のクラスに分かれ、計1時間40分にわたり、「第2文型(主語=S、動詞=V、補語=C)」といった基本的な内容から、過去問、わからない単語を前後の文脈から推理する方法など、級に応じた学習を行った。
準2級のクラスで学んだ髙橋咲月さん(15)(栄中3年)は「わかりやすく丁寧に教えてもらい不安がなくなった」といい、同クラスの大場誠一郎君(15)(花栗中3年)は「本番の試験にも対応しているような授業で自信がついた」と笑顔を見せた。
3級のクラスを教えていた同大外国語学部英語学科3年の高橋明音夢さんは、「大事なことは2回繰り返し、問題文にマークをつけさせることで、復習しやすいように教えることができた。約40人の前で講義をするのは初めてだったが、教師の体験はできたと思う」と話していた。
文部科学省は、目指す英語力について「中学校卒業段階で英検3級相当以上を達成する生徒の割合を50%にする」ことを掲げており、草加市では2017年度から英検推進事業を開始。小中学校で市独自の副教材を用意したり、語学指導助手(ALT)を全小中学校に配置したりしているほか、英検の受験料も5000円を上限に補助している。
また、市教委との教育支援連携協定に基づき、同大の学生たちが講師として協力し、学習会を実施。学生は英語の教員免許状取得を目指す学生で、教育実習以外で生徒たちに直接指導できる場となっている。
山本好一郎教育長は「中学生、大学生にとっても学びの場となるよい機会。今後もお互いに協力していければ」と話していた。