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越谷/主婦が念願の子ども食堂

秋の味覚を堪能 学習支援の場も

お月見団子作りに挑戦する子どもたち
お月見団子作りに挑戦する子どもたち

 秋を感じるご飯をテーマに越谷市東越谷の「よつばカフェ」が9月14日、4回目の子ども食堂を開催し、子ども8人、母親1人が参加した。オーナーの森田由美子さん(56)が念願をかなえ、7月30日に第1回、8月にも2回実施し、地元に浸透しつつある。今後は勉強や仕事の空間「まなびばよつば」と並行して、地域のみんなの居場所作りをしていきたいと森田さんは話している。
 「中秋の名月って知っていますか?」。集まった子どもたちにボランティアの元小学校教師、大谷馨さん(45)が語りかけた。食事の前に日本の伝統行事について話をする。
 森田さんはこの日、秋の味覚を味わってもらおうと、サツマイモご飯、月見うどん、特製から揚げを用意した。値段は200円。うどんをすすり、熱々のから揚げをほお張ると、早くも「おかわり」の声が上がる。
 市村歩さん(40)は前日、リイラさん(8)、ケントちゃん(5)、マコトちゃん(1)を連れて「まなびばよつば」に参加した。「家にいると宿題をやらない。ここに来たらやる」と喜び、この日初めて子ども食堂にも皆で足を運んだ。「昨日もまなびばで夕飯(おにぎりと具だくさんみそ汁で100円)をいただいて、子どもの食欲に驚いた。おいしいし、近くに子ども食堂ができて助かります」と話す。ボランティアに参加経験のある大谷朔弥さん(11)は「秋のご飯はおいしい」と残さず食べていた。
 食事の後は「お月見団子作り体験」だ。食事の後には手作り体験やゲームがついていて、子どもたちの楽しみの一つだ。粉をこねて熱湯に入れ、ふわふわの団子にみたらし味をつける。一つ食べてあとは持ち帰り、家族と月見を楽しんでもらう企画だ。10月19日にはハロウィーンパーティー、11月14日はボードゲーム、12月はクリスマス企画を用意している。子ども食堂は事前予約制で、子どもも大人もOK。定員15人だ。
 また、並行して開催している「まなびばよつば」は、出入り自由な居場所で、大人や学生ボランティアによる勉強サポートが入る日もある。開催は10月11日、11月22日を予定している。
 森田さんは両親が共働きで、中学生の頃から料理を担当しなければならなかった。「過去の体験が思いきりある」と話す。そのため、居場所、コミュニティー、地域とのつながり、それをうまく回せる避難所を作るのが目標だ。子ども食堂開催で「一歩踏み出せた」ととうれしそうだった。
<予約・問い合わせ>
よつばカフェ☎070・3352・4280