越谷市南越谷の複合施設「越谷サンシティ」の建て替え問題をめぐり、同市は8月28日、市長の付属機関として「越谷サンシティのあり方に関する審議会」を設置すると発表した。同市議会の9月定例会に条例制定案を上程、可決承認され次第、発足させる予定。
審議会は、学識経験者7人、国・県各1人、越谷商工会議所、越谷市商店会連合会など公共的団体の代表人、「サンシティのあり方に関する市民懇談会」の代表6人の計25人で構成。市の方針策定に関して必要な事項を調査審議する。任期は答申提出までとされているが、市は当面の運営予算として来年度分までを上程している。
サンシティは、市民ホールや出張所などの行政機能と、イオン南越谷店などが入居する商業機能を併せ持つ複合施設(延べ床面積約5万7000平方メートル)。南越谷地区の核として1979年にオープンしたが、老朽化が進んでいた。
市は2021年、「整備基本計画」を策定し、民間活力導入などにより全面建て替えを目指したが、翌22年、資材高騰などで1年延期を発表。さらに、昨年5月、財政ひっ迫を理由に、商業棟は建て替えるものの、ホール棟は大規模改修によって延命するとの見直し案を発表した。
これに対し、市議会は同年6月、「にぎわい創出」という当初の目的が欠如しているとして、再検討を求める請願を採択していた。
越谷/サンシティ問題で市が審議会を設置へ