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草加/お化け屋敷を手作り

障害者も一緒に楽しむ

 草加市にはお化け屋敷がない。ならば自分たちで作ってみよう❢――というコンセプトの下、子どもたちの自主性を尊重したお化け屋敷が8月25日、同市立松原児童青少年交流センター「miraton(ミラトン)」で開かれた。同センターと「草加市子ども会育成者連絡協議会(草子連)」(本多惠子会長)、福祉の共同体による共催事業で、今回が初めて。

お化け屋敷の準備をする子どもら


 障害者をイベントに取り込み、子どもたちが障害者と自然と関わることを前提に作られたお化け屋敷で、健常者や障害者、子どもから大人までが楽しめるよう工夫された。ルートは車いすでも通行できるように広めに設定。子どもたちが中心となり、3日間かけて話し合いや小道具製作、会場準備などを行った。


 本番前日、草子連に所属する36人の児童たちが集まり、会場でのルート設定や飾り付け、お化けに扮したり設置した仕掛けの中に入ったりといった演出方法の確認や誘導などの役割分担、小物製作の続きを行った。最後は午前と午後の班に分かれ、部屋を暗くして本番さながらの練習も。子どもたちは「怖くして驚かせたい」「もうちょっと色がうまく塗れるといいな」「面白い工夫をしたい」などと楽しそうに作業した。


 お化け屋敷に協力した、デザインやイベントの企画運営会社「ハングオーバー」の岩渕鉄平社長は「福祉はセミナーよりも実際に関わる方が大切」と強調。「〝これをやったら面白い〟を軸に、目の見えない人や車いすの人のことを考えるきっかけにつながれば」と話した。
 草子連の本多会長は「地域で子どものつながりを作り、広めたい」と述べ、今回のイベントの中心となった安高昌輝さんは「子どもたちの自主性や自由な発想を尊重し、成長を促したい」と話していた。