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草加/溶接の技 子どもも体験

新たな担い手育成にも

 八潮市や草加市など県東部を中心に物づくりの小規模事業所からなる異業種同士がコラボした合同会社「DekiTech(デキテク)」。そのメンバー企業の「KOBATECH(コバテック)」が「イヌイフュージョン」と事業提携を行い、7月20日、イヌイフュージョン内に溶接が体験できるワークショップを開店した。

溶接体験をする子ども(右)とアシストする職人


 初日はレセプションが行われ、関係会社のメンバーら約70人が参加。希望者が半自動溶接でペンスタンドの製造体験を行った。ハンドル操作で加熱し、溶接用のワイヤーが自動で供給されるトーチを使い溶接していく。職人がアシストすることで、子どもでも手軽に溶接を体験できる。溶接時の光や音に、大人でも恐る恐る体験する人が多かった。
 ほかに、金属板をハンマーなどでたたき変形させていく鍛造の体験もできる。


 「熟練の職人に学ぶ アイアン加工ワークショップ」で検索して、二次元コードから予約カレンダーを見て、体験内容などを選択可能。内容によって料金は異なる。土日祝日は休みだが、希望者が多くなれば、職人の手配などをして体験会を実施する考えという。

 両社は草加市松江にある金属加工会社。イヌイフュージョンの先代社長が亡くなり、後継者もいなかったため、同社の技術がなくなるのは惜しいと、コバテックの小林英生社長がイヌイフュージョンの社長も兼任することにした。


 式典で小林社長は「ワークショップやSNSなどを通じ、草加の物づくりや金属加工会社のことを知ってもらい、後継者が育ってほしい」とあいさつ。イヌイフュージョンの竹内仁子会長は「2社が協力し、溶接の体験ができるようになったのは全国でも珍しい。先代が種まきし、周囲の人々の協力があったおかげ」と喜んでいる。