再出発応援講座 「暗示捨て 今できることを」
「ワタシのキャリア 育児も家庭も仕事もみーんな大事!」をテーマに、仕事復帰のママ応援講座が13日、越谷市大沢の同市男女共同参画支援センター「ほっと越谷」で行われた。社会保険労務士で育休後アドバイザーの稲毛(いなも)珠里さんを講師に招き、産休・育休中の30代中心のママ10人が参加した。
第1部は「育児と仕事の両立支援セミナー」。参加者は「来月復職が決まっている。家庭とのバランスのとり方を聞きたい」、「復職した時に外部に頼るならどんなところがいいか知りたい」と集まった。
働き方はフルタイム、時短、パートなどさまざま。正社員で働いていた人は、復職してもモチベーションを保ちづらいという人が多かった。すんなり復職できるか不安との声も出た。
だが、ニッセイ基礎研究所によると、2度出産し2回育休を利用してフルタイムで復職した人と、子どもが小学校入学時にパートで再就職した人を比べると、生涯賃金に1億6000円万円以上の差が出るというデータもある。稲毛さんは「迷っているなら正社員(フルタイム)でやった方がいい」とアドバイス。負担が大きければ、会社と話し、時短やパートなどの働き方があると、さまざまな方法を提示した。
地域のサポートや家族だけでなく、お金を出して労力を頼る方法もある。パートナーと育児、家事の分担を決めることも重要と話した。
育休を取得している男性は、2012年の1・89%から10年後には17・13%と、右肩上がりに増えている。「母はこうあるべき、ママだからという暗示を捨てて、今できることを大切にしよう」と稲毛さんは元気づけた。
第2部は、参加者が円になっての「もやもやスカッと!ママカフェ」で、「復職できるか不安、皆さんはどう?」などと思いをぶつけ合った。ある参加者は「行政サポートや皆さんの話は参考になった。会社と相談して、前向きに考えたい」と話した。
稲毛さんは「仕事を続けること、自分らしいキャリアを積み上げ、どんどん磨いていってください」とエールを贈っていた。