越谷市で活躍する市民活動団体と市民をつなぐイベント「第10回ななサポまつり」(ななサポまつり実行委員会主催)が12日、越谷市市民活動支援センターで開かれた。コロナ禍で昨年は中止となったが、今年は感染対策を強化し、自宅でも楽しめる市民団体による「動画配信」と展示にし、2年ぶりの開催となった。
例年、同センターと越谷駅前ロータリーを会場の多くの人が集まる大イベントだが、今年はコロナ対策で人数制限をしての屋内開催となった。
今回、特に力を入れたのが、動画プログラム。13の市民団体が独自に制作、編集したものをYouTube(無料の動画共有サービス)で配信した。事前に同センター主催で「YouTube制作講座」を開催し、各市民団体が受講し撮影から編集、アップロードまで学んだ。
配信された動画は、市民劇団「コシガヤン」の演劇の紹介や、重度心身障害児・者を預かる福祉施設を紹介する、特定非営利活動法人「合(あい)」。市内の歴史や文化を市民目線で紹介する「こしがや地域ネットワーク13」など各団体が約3分から5分間の動画を制作。音声も自分たちで担当し、画面に文字を入れたり、アニメーションを入れたりと、なかなかの出来栄え。来場者たちも「初めて作ったにしては、すごいね」と感心していた。
展示部部門には、24団体が参加。「サンシティ市民合唱団」や「越谷国際交流サークル」などの文化活動の紹介や、地元の県立越ヶ谷高校書道部の書道作品も展示され、高校生の見事な作品に足を止める入場者が多かった。
さらに、市内のコミュニティFM「こしがやエフエム」のパーソナリティが来場し、展示した市民団体の代表や来場者にインタビュー。後日、同FMから放送される。
主催者の松實宏・実行委員長(68)は「昨年は中止となり、今年も開催について議論し、例年通りのイベントはできないと判断し、新しい試みとして、動画配信にチャレンジした。市民団体の努力の成果が見られる動画となり、9月末まで、いつでもネットを通して閲覧できる。感染予防で来場しなかった方も多いと思うので、動画配信はイベント終了後も楽しめるのがいい。コロナ禍でのイベントのやり方の一つだと思う」と話していた。
なお、「ななさぽ」とは、同支援センターの愛称。市民活動の7つのサポート(活動の拠点、観光・物産情報の提供、交流の場、相談、学習の支援、情報収集と提供、文化の向上)を表している。