獨協大生、住民ら地域の美化活動 辰井川
河川内に不法投棄された自転車などの引き揚げ活動(サルベージ)「川の自転車さらっちゃおう❢大作戦」が11日、草加市内の辰井川流域で行われ、中高生や獨協大生、地域住民ら約60人が参加した。
参加者は同市谷塚上町の「谷塚治水緑地」に集合。辰井川の北側、南側二手に分かれて活動を開始。水中に沈んでいる自転車を確認すると、フックの付いたロープを投げ込んで引っ掛け、数人がかりで引き揚げた。回収した自転車は草加警察署で盗難車両の照合を行い、判別がつかないものは越谷県土整備事務所に引き渡すという。
川の北側では自転車3台のほか、ファンヒーターや洋服を掛けるハンガーラック、自動車のタイヤなどが引き揚げられた。ほかに液晶テレビなども発見されたが、川の水位が上がってきたため作業を中止。「発見したのに引き揚げられず悔しい」と参加者は話していた。
獨協大経済学部2年の山口哲史さん(21)は「地域の人々がそろって美化活動を行うのがすばらしい。ごみの投棄に対する意識改革につながるといい」と話していた。
24年前からイベントを主催し、川の清掃を行ってきたFSCサルベージ協会の七里順量さん(61)は、「活動が実を結び投棄される数が少なくなってきた。若い人も参加してくれるようになりありがたい」と述べ、「一つでも自転車や投棄物があるとさらに投棄につながる。常にゼロを目指したい」と決意を新たにしていた。