越谷で水防訓練
越谷市は9日、洪水などの災害に備え、同市越ヶ谷2の道路建設予定地で水防訓練を実施した。対象者は水防活動に従事する市職員約80人で、講師として、防災などの社会貢献事業を展開している一般社団法人「関東地域づくり協会」から防災エキスパート5人を招いた。講師を招いての水防訓練は同市初。
同市では月1回、河川水位や排水ポンプの確認など水防活動を行っているが、大人数での訓練は、2018年に国の排水ポンプ車を使った水防訓練を実施して以来となった。
訓練では、4班に分かれて、土のう作りとロープワークの講習が行われた。土のうは水防工法の基本となるもので、土砂を土のう袋に詰めて460袋を完成させた。さらに1袋約25㌔・㌘の土のうを少しずつずらして積み上げる「長手積み」で3段積みにし、すき間に土を入れて踏み固め、シートを巻いて一体化させる水防工法を学んだ。
20代の男性職員は「土砂が水を含み重かった。水防訓練は初めてだったので、細かいことが学べた」と話していた。
ロープワークでは、救出や救護の際に使う「もやい結び」を学んだ。初めての参加者には難しかったようで、あちこちで頭をひねっていた。
訓練に立ち会った福田晃市長は「越谷は水害の危険性がある。職員の総合力を上げなければいけない」と強調。同市河川課の北村真一課長は「今回学んだ技術の共有を図り、的確に対応していきたい」と話していた。