草加市

草加/善意のさい銭 能登へ

草加市役所通じ寄付

 草加市青柳の浅見敏夫さん(66)と水上勝義さん(69)がこのほど、同市に浄財117万5731円を寄付した。
 浄財は、八條用水に架かる笹橋の近く、水上さんの住む青柳7の67の3地内にあるお地蔵様に収められたさい銭を集めたもの。

さい銭を集め、能登地震支援へと寄付した水上さん(左)と浅見さん(中) (左は市職員)

 かつて浅見さんの父、昭一さんが身銭を切って地蔵のほこらを建て直して以降、さい銭泥棒から市民らの善意を守るため、専用の口座を作り、定期的に回収してきた。2年程前、昭一さんが体を壊して回収出来なくなってからは水上さんが保管してきた。

 市民の善意を何かに生かすことは出来ないかと長年考えていたが、今年1月の能登半島地震を受け、市役所を通じて被災地に寄付することに決めた。この日、お地蔵様の前で寄贈式を行い、2人が市職員に目録を手渡した。

 2人は「皆さまの善意で集まったお金。被災地に寄付することで、善意に報いることが出来れば」と願い、「今後のさい銭管理も課題ではあるが、こうした事態に対応出来るといい」と話した。浄財を受け取った福祉政策課の職員は「浄財は被災地で役立たせてもらいたい」と話していた。
 浄財は市から日本赤十字社を通じ、全額被災地に寄付された。