♪光る風に ほほをそめ いつも青空指して――3月25日、草加市立花栗南小学校(小林和美校長)の卒業式で5・6年生が校歌を手話で披露した。
卒業式で手話校歌を披露したのは、昨年に続き2回目。同校では、始業式や終業式の際も手話校歌を実施。1年生でも手話で校歌が表現できるようになり、同校で校歌と言えば手話校歌と言うほど定着している。
卒業生の髙橋優果さん(12)は「手話校歌を習ったことで、福祉への関心も強まり、より気持ちが込められた」、浅野桔一君(12)は「手話を知ると同時に、歌詞との連動にとても感動した」と話し、「今後も手話校歌を伝統として引き継いでほしい」と声をそろえていた。
手話校歌は昨年、小林校長が、「コロナ禍で声が出せなくても心で歌おう」と提案。一昨年、小林校長が教頭を務めていた同市立清門小学校でも手話校歌の作成に協力した「草加市手話通訳問題研究会・手話友の会」(大津裕子代表)や「草加市聴覚障害者協会」(加藤聡一会長)の協力を得て完成した。
小林校長は「手話校歌は、コロナ禍で声を出して歌が歌えないという状況の中、歌う方法を模索して課題解決に至った一つの方法。そうしたことを胸に、子どもたちには未来に羽ばたいてほしい」と話していた。