吉川市立美南小学校の家庭科室で1月21日、「和菓子作り教室」が行われ、市内の小学生ら約70人が参加した。同小のPTAなどで作る「美南小学校区子どもの体験活動実行委員会」(福田稔行委員長)が実施した。
講師を務めたのは市内の和菓子職人兼パティシエの鶴岡善次郎さん(75)。当日は2部制で、それぞれイチゴ大福と豆大福を作った。
イチゴ大福の生地や餡は鶴岡さんが事前に仕込み、当日児童に配布。豆大福の生地はもち米を蒸し、餅つき機を使って、イチゴ大福制作中に作られた。
鶴岡さんは「イチゴ大福の生地は片栗粉を付けると生地が固くなりすぎるし、中に多く入ると味が落ちる。だけど少ないと手にベタベタつきやすいから注意して」などと丁寧に説明。それでも、児童たちは分量がわからずに手がベタベタしてしまい、悪戦苦闘。見かねた鶴岡さんが各自の元を回り、それぞれの手を取りながら指導。一方の豆大福は、生地がイチゴ大福と違うため、児童たちは悪戦苦闘することもなく、上手に作り上げていった。
同校2年の加藤悠羽さん(7)は「菓子作りが楽しくて毎回参加している。今回もおいしそうに出来たので、家族みんなで分けながら食べたい」と喜んでいた。
鶴岡さんは「こうした体験を機に1人でも和菓子職人を目指してもらえるとうれしいが、それ以上に子どもたちの笑顔を見られることが何よりも幸せ」と話していた。
福田委員長は「保護者にも手伝っていただき、ありがたい。子どもたちも楽しそうで、開いたかいがあった」と話していた。