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草加/初めての〝読み聞かせ〟挑戦

緊張も夢実現で笑顔 草加高・図書委員 吉田さん

 県立草加高校の図書委員会副委員長の吉田麻莉さん(17)が1月28日、子どもたちに読み聞かせを行っている市民団体「図書館ボランティア草加」(野田圭介代表)のメンバーとしてデビューし、草加市立川柳小学校の図書館で幼児を連れた親子に読み聞かせを行った。

初めての読み聞かせをする吉田さん (中・右)

 同市立中央図書館が実施している「地域開放型図書館」の一環で、学校図書館の空きスペースを使って同ボランティアのメンバーが絵本や紙芝居を披露するイベント。同小学校で行われたのは初という。

 吉田さんは読み聞かせのための会場作りから本の選定までを他のメンバーとともに行い、自分の読み聞かせの順番が回ってくると、選んだ「だるまさんが」「だるまさんの」(かがくいひろし作、ブロンズ新社)の2冊を、ジェスチャーなどを交えながら、にこやかな表情で読み聞かせていた。

 終了後は「読み聞かせに興味があった。中央図書館でも1、2回練習したが、とても緊張した」と笑顔で話した。さらに、「最低限のハードルはクリア出来たと思う。受験はあるが、今後も読み聞かせのボランティアに参加したい」と意気込みを見せていた。

 同ボランティアの野田代表は「高校生がボランティアに積極的に参加してくれて、新しい風が入ることで、我々にも刺激になる」と喜び、中央図書館の鈴木智美館長は「今回を機に来年度に生かしていきたい」と期待した。

同ボランティアの代表を務める野田さん

 吉田さんが読み聞かせに参加したのは、昨年10月、中央図書館が市内の県立高校4校とコラボして、高校の図書委員による「推し本コーナー」を企画し、吉田さんら草加高校がトップバッターとして担当したのがきっかけ。読書離れと言われる中高生世代に同年代が本の楽しさをアピールする試みで、好評を博している。吉田さんはその際、図書館関係者らと親しくなり、「読み聞かせをしてみたい」という夢が実現した。

「子どもたちにとって歌のお姉さんのような存在になりたい」という吉田さん

 吉田さんは「高校生でも地域の活動に関わることが出来る。難しく考えずに一歩踏み出す勇気を知ってもらいたい」と言い、「子どもたちにとって歌のお姉さんのような存在になりたい」と話していた。