大空に100枚の連凧3連 園児や児童ら
「家族が仲良く暮らせますように」「ずっと幸せでいられますように」―園児や小学生の絵や願いが描かれた100枚の凧たこをつなげた連凧3連が1月19日、吉川市立中央中学校の校庭で、真っ青な空に舞った。
学校法人ワタナベ学園越谷保育専門学校2年生60人が「保育教職実践演習」としてコーディネート。同中特別支援学級10人、同市立栄小学校6年生110人、関小学校6年生70人、同学園付属吉川幼稚園年長70人とみさとさくらの森(認定こども園)年長50人が参加した。
同専門学校の元木廉教員が5年ほど前に草加市の小学校教員をしていた時、現・中央中の横川明久校長と一緒に連凧を揚げたことを思い出し、授業で実施することを発案。学生が内容を企画した。
中学生に組み立ててもらった凧に、園児や小学生に願い事や絵を描いてもらい、学生がつなげて完成させた。幼保小中が連携して連凧を揚げることを「保育の2年間のまとめ学習」の目的とした。吉川市では初の試み。
約370人が3列に並んで風を待った。小学1年の国語教科書に掲載されている「くじらぐも」に倣って「天まで届け! 一、二、三」のかけ声とともに一斉に離すと、連凧はフワリと舞い上がり、「すごい」「きれい」と歓声が上がった。「いい風、来いって言って凧が揚がってうれしい。これから保育園の先生になるが、いい勉強になった」と伊勢花音さん(19)はうれしそうに話した。
元木教員は「幼保小中が連携できてよかった。制作中に起きた能登半島地震の復興祈願も込めたので、揚がってよかった」とほっとしていた。