八潮市の市民団体「八潮市新庁舎建設の是非を考える八潮市民の会」(秋山憲禮代表)がこのほど、「新庁舎の建設の凍結又は中止を求める陳情書」を計315人分の署名と共に同市に提出した。
2017年発行の「首都圏住みたくない街」(逢阪まさよし+DEEP案内編集部著、駒草出版)という本で、「絶対住みたくない街ランキング第1位」に八潮市が選ばれた。同書は著者が「独断と偏見で」ランキングを付けたとされる。
秋山代表らはランキングをきっかけに、「税金が市民生活向上のために使われているか」を考え、「新庁舎建設には総額約105億円かかる、コロナ禍の今、市民は豪華な新庁舎建設を望んでいない」とし、7月7日から署名活動を始めてきた。
一方、同市は8月、新庁舎の「建設工事・南側外構工事」「電気設備工事」「機械設備工事」を計77億1320万円で業者と契約しており、10月4日に着工の予定。また、同月、県内初の「ZEB Ready」(ゼブ レディ=冷暖房などの基準一次エネルギー消費量を50%以上削減している建物)の認証を取得している。
署名、陳情書を受け取った同市アセットマネジメント推進課は「現在の庁舎では大地震が起きた際に倒壊の危険性が高い。災害対応の拠点として早期の耐震化を目的に進めてきた。金額については市議会の承認を得ている」としている。